第7話

ライン
170
2018/06/06 11:28
その日の夜、私は高宮くんにラインしようと思った。ラインなら、直接じゃないから、しっかり話せるかもしれない。
梨乃花
こんばんは。高宮くん、今日は無理矢理聞いちゃってごめんね。
高宮くんにしては珍しく、既読がついてだいぶ経ってから返信が来た。多分、返す言葉を色々考えてくれていたのだろう。
高宮佑樹
ううん。ちゃんと最後まで聞いてくれてありがとう。そのことさ、あんまり深く考えなくていいよ。俺の家庭のことだし。今日ちょっとらしくなかったし
そこまで考えてくれていたのに、私だって元彼のこと打ち明けたのに、何も協力せずに終われるわけがなかった。
梨乃花
でも、何か私に出来ることないかな
高宮くんの力になりたい。高宮くんを、高宮くんの家族を救いたい。そう思った。
高宮佑樹
んーー、じゃあ料理出来る?
梨乃花
え?
高宮佑樹
妹小学生だから、料理とか出来なくて。そんで俺が頑張って簡単なご飯作ってたんだけど、栄養不足かなー、と思って
あ、あーそういうことか。
梨乃花
まあ少しなら出来るよ。学校帰りに高宮くんの家に寄って、作ればいい?
高宮佑樹
うん。お願いしてもいい?
本当、妙な所気を遣うんだから。
梨乃花
いいよ。明日から早速行こうか?
高宮佑樹
よろしく!
助かるわー、まじでありがとう!
梨乃花
いえいえ
少しいつもの調子に戻って来たようだ。
よし。明日から頑張るぞ~!

プリ小説オーディオドラマ