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第15話

軋む心
星野 美羽
星野 美羽
え……ドレス、を……?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
これ、白金が選んだものだよね。
ごめん、ちょっと……いや、
かなり嫉妬してる
染谷さんの顔が赤い。

胸がきゅっと締めつけられて、
私はこくりと頷く。

すると、背中にあるドレスのファスナーを
下ろされた。
星野 美羽
星野 美羽
……っ、
あんまり見ないでください
染谷 愛仁
染谷 愛仁
本当にごめん
謝りながら染谷さんは
下着姿になった私を横抱きにして、
お風呂場まで運んでいく。
星野 美羽
星野 美羽
あ、あの……
これは一体……
染谷 愛仁
染谷 愛仁
あとで、いくらでも殴って
いいから
そう言った染谷さんは、
私の下着まで外す。

(恥ずかしくて、死にそう……っ。
染谷さん、なにを考えてるの!?)

羞恥心に悶えていると、
染谷さんは私を湯船の中に優しく下ろした。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
全部、俺に洗わせて
私の髪も身体も洗ってくれる染谷さん。

もう、顔から火が出そうだった。

***

お風呂を出る頃には、
すっかり心が折れていた。

(いろいろ、
見られたくないものを見られた気がする……)

ふたりでベッドに横になって、
私は染谷さんの腕の中でぐったりとする。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
俺のこと、殴らないの?
星野 美羽
星野 美羽
殴らないです。
助けてくれたのに
染谷 愛仁
染谷 愛仁
でも、いろいろひどいこと
したし……
星野 美羽
星野 美羽
嫉妬、してくれたからですよね?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
……うん、そうだよ。
気づいたら、身体が勝手に動いてた。
もう、きみ相手に抑えがきかなく
なってきてる
星野 美羽
星野 美羽
染谷さん……
染谷 愛仁
染谷 愛仁
好きだ、早く俺のものになって
ほしい。余裕がなくて……ごめん
謝ってばかりの染谷さんが、
私の瞼に口づける。

(完璧で、大人な染谷さん。
好きだって言ってくれて嬉しいのに、
どうしても踏み出せない)

私は染谷さんのシャツをぎゅっと握る。

(怖いんだ。染谷さんは、
私にはもったいないくらい素敵な男性だから、
いつか、私より素敵な女性が現れたら、
捨てられちゃうような気がして……)

***

──数日後の夜。

私は染谷さんの付き添いで、
来月オープンする染谷グループホテルの
記念パーティーに参加していた。

染谷さんと来賓へのあいさつ回りをしていると……。
謎の美女
謎の美女
愛仁、会いたかったわ
目の前に長い黒髪の美女が立ち塞がる。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
きみは……深雪みゆき
深雪
深雪
連絡しても全然返事くれないし、
婚約者の私じゃなくて、
なんで別の女を連れてるのよ
(こ、婚約者!?)

深雪さんから棘のある視線を受けながらも、
私はショックのあまり言葉が出ない。
深雪
深雪
ちょっとあんた、そこどいて。
愛仁、行きましょう
私を押し退けて、
染谷さんと腕を組むと強引に歩き出す深雪さん。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
深雪、美羽さんに乱暴な真似は
しないでくれ。話ならちゃんと聞く
深雪
深雪
愛仁がそう言うなら……
染谷 愛仁
染谷 愛仁
美羽さん、少しだけ待ってて。
ちゃんと説明するから
申し訳なさそうに離れていく
染谷さんの背中を見つめていたら、
ズキッと胸が痛くなった。

染谷さんの隣を陣取る深雪さん。

(お似合いだな……)
星野 美羽
星野 美羽
……っ
惨めで、敵わないなって、
そう思ったら……。

ここにいるだけで苦しくて、
私はスマホで染谷さんに
【ごめんなさい、今日は帰ります】
とメッセージを送り、会場に背を向けた。

***
星野 美羽
星野 美羽
はあ……
すぐに帰る気になれなくて、
夜の公園にやってきた私は、
ブランコに座る。

すると、スマホが震えた。

(もしかして、染谷さん!?)

期待が膨らんで、
私は電話をかけてきた相手が誰なのかも
確認せずに出る。
星野 美羽
星野 美羽
も、もしもし!