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第10話

帝王登場
田崎 丸
田崎 丸
ずっとなんて言わないんで、
今だけは……俺を見て
真剣な瞳に落ち着いた声のトーン。
いつもと違う丸くんの様子に、胸がざわつく。
星野 美羽
星野 美羽
ま、丸くん?
どういう意味?
私が戸惑っていると、
丸くんはさらに距離を縮めてきて、
食い気味に告げる。
田崎 丸
田崎 丸
今日、俺と課題、やりませんか?
か、カフェで!
***

放課後──。

丸くんに押し切られるような形で、
カフェにやってきた。
星野 美羽
星野 美羽
丸くん、
今はなんのレポートしてるの?
田崎 丸
田崎 丸
この間の実験に関する
レポートっす。書き慣れてなくて、
頭が爆発しそうっす……
頭をガシガシと掻きながら、
思いつめた顔をしている丸くん。
星野 美羽
星野 美羽
大学のレポートって、
慣れるまでは大変だよね。
大丈夫、コツさえ掴めば
できるようになるよ
私は丸くんの手元を覗き込む。
星野 美羽
星野 美羽
まず、きちんと伝えたいことを
明確にするの
田崎 丸
田崎 丸
せ、先輩
星野 美羽
星野 美羽
そこに向かって、どんな理由が
必要なのかを考えて……
私は丸くんの手からシャーペンを取ると、
順序を書き込む。
田崎 丸
田崎 丸
その……先輩
星野 美羽
星野 美羽
ん?
視線を丸くんのレポートに向けたまま、
返事をする。

そのとき、耳にかけていた髪が
はらりと頬のほうへ落ちた。
田崎 丸
田崎 丸
…………
ふいに伸びてきた手が、
その髪を私の耳にかけ直してくれる。
星野 美羽
星野 美羽
え、丸くん?
顔を上げると、
至近距離に切なげに揺れる丸くんの瞳があった。
田崎 丸
田崎 丸
あ……勝手に、すんません
丸くんの顔が真っ赤になったとき、
やたらと周囲がうるさいことに気づく。
カフェの客1
カフェの客1
あの子可愛いな。
一緒にいるの彼氏かな
カフェの客2
カフェの客2
ないだろ、弟じゃね?
お前、話しかけてみろよ
田崎 丸
田崎 丸
誰が弟だ、誰が。
俺にとって先輩は……
丸くんがぎゅっと私の手を握ってきた、
そのとき──。
???
???
美羽さん?
星野 美羽
星野 美羽
え──
どこからか聞き覚えのある声がして、
私は振り返る。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
騒がしかったから、
何事かと思って来てみれば……
やっぱり美羽さんだ
星野 美羽
星野 美羽
そ、染谷さん!
どうしてここに?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
取引相手が多忙でね。
この時間でしか会えないって言う
から、ここで打ち合わせてたんだ
???
???
取引相手、なんて味気ない
呼び方だな。俺とお前の仲だろう
突然、プラチナブロンドの髪に碧眼の男性が現れた。

(外国人?)

男性は染谷さんの肩に手を載せて、
自信に満ち溢れた笑みを向けてくる。
???
???
初めまして、お嬢さん。
俺は白金財閥の社長、
白金 明矢(しろがねあきや)だ
星野 美羽
星野 美羽
白金さん……は、初めまして!
私は星野 美羽です
白金 明矢
白金 明矢
美羽、よろしく
(急に呼び捨て!?
距離感が近い人なんだな……外国人だから?)
田崎 丸
田崎 丸
先輩から離れろ!
いくらなんでも近すぎるっす!
白金 明矢
白金 明矢
なんだ、
この犬っころみたいな子供は
田崎 丸
田崎 丸
俺は子供じゃないっす!
あと、犬じゃねぇ!
染谷 愛仁
染谷 愛仁
すまない、田崎くん。
白金はフランス人と日本人の
ハーフでね
田崎 丸
田崎 丸
染谷さん……
染谷 愛仁
染谷 愛仁
向こうでの生活が長かったせいで、
なにかと距離感が近いんだ。
あと、御曹司ゆえに少々わがままを
拗らせてる
田崎 丸
田崎 丸
あー……、それはひしひしと
感じてるっす
染谷 愛仁
染谷 愛仁
本当にすまない。
自分以外の人間は愚民だと
思ってる、わがまま帝王なんだ
白金 明矢
白金 明矢
なにを言う。
お前のことは同等だと
認めているぞ、愛仁
染谷 愛仁
染谷 愛仁
そうか、全く嬉しくない
白金 明矢
白金 明矢
そのお前が最近夢中になってる女。
それがお前か、美羽