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第7話

時間を忘れて
星野 美羽
星野 美羽
染谷さんは……まっすぐすぎます
(だから、勘違いしそうになる。
染谷さんが本気で私のことを
気に入ってくれたんじゃないかって)

照れくさくなった私は、
目を伏せてお酒をかぶかぶと飲んだ。

***

(あれ?
世界が揺れてる気がする)

いつの間にか深く沈んでいた意識が、
途端に浮き上がり、目を開けると──。
星野 美羽
星野 美羽
え……
私は染谷さんの背中の上にいた。

具体的に言えば、おんぶされている。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
あ、美羽さん起きた?
星野 美羽
星野 美羽
あの、私……なんで、
こんなことに?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
覚えてないかな?
美羽さん、酔い潰れたんだよ
(綺麗さっぱり、覚えてない!)
染谷 愛仁
染谷 愛仁
もう少しでタクシー乗り場まで
着くから、家まで送る
(タクシー……)

(そっか、染谷さんもお酒を飲んだから、
秘書さんにあとで車を回収してもらうよう
連絡してたっけ)
星野 美羽
星野 美羽
本当にごめんなさい!
せっかくのデートだったのに、
あまり記憶がなくて……
染谷 愛仁
染谷 愛仁
気にしなくていいよ
星野 美羽
星野 美羽
わ、私が気にするんです!
せっかく染谷さんが誘って
くださったのに……
(お酒で緊張を紛らわしてたら、
酔い潰れるって……情けない)

落ち込んでいると、
染谷さんが私を振り向く。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
じゃあ、もう少しだけ
付き合ってくれる?
星野 美羽
星野 美羽
え?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
もう少しだけ、一緒にいようって
お誘いなんだけど……いいかな?
星野 美羽
星野 美羽
あ──は、はい!
ぜひ!
意気込んで答えると、
染谷さんがほっとしたように笑う。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
よかった
星野 美羽
星野 美羽
あの、よければうちで
DVDでも見ませんか?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
え、俺がお邪魔してもいいのかな?
星野 美羽
星野 美羽
もちろんです!
あ、でも片付けできてないかも……
染谷 愛仁
染谷 愛仁
急だったからね。
じゃあ、俺は片付けの間、
外で待ってるよ
星野 美羽
星野 美羽
そうしていただけると
助かります
気を利かせてくれる染谷さんに甘えて、
私は家に着くや否やリビングに散らばっていた荷物を
クローゼットに突っ込む羽目になった。

***
染谷 愛仁
染谷 愛仁
美羽さん、
ホラー映画が好きなの?
星野 美羽
星野 美羽
怖いんですけど、ついつい
手に取ってしまうんですよね
私は借りていたホラー映画のDVDを
染谷さんとソファーに並んで座りながら見ていた。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
見たくないものほど、
気になって見てしまうって
言うからね
星野 美羽
星野 美羽
そうなんです!
そうなんですけど……
私はぎゅううっとクッションを抱えた。

(怖いものは怖い!!)

画面から飛び出してきそうな、
凶悪な顔をしているピエロ。

姿を現すたびに肩をびくつかせていると──。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
可愛いな
染谷さんのそんな囁きが耳元で聞こえて、
すぐに肩を抱き寄せられる。
星野 美羽
星野 美羽
そ、染谷さん!?
染谷 愛仁
染谷 愛仁
ここ、おいで?
染谷さんがソファーの座面を叩いて、
自分の足の間に座るよう促してくる。

おずおずと移動すれば、
後ろからすっぽりと抱きしめられた。
染谷 愛仁
染谷 愛仁
これなら、怖くないでしょ?
星野 美羽
星野 美羽
……っ
低い染谷さんの声が鼓膜をくすぐる。

(怖くないけど、心臓が破裂しそう!)