俺の名前はななもり。
私立すとぷり学園に通う学生だ。この学園には、
第一志望校をおちたため、入学した。
ああ、今日も尊敬の眼差しを浴びている。
なんて、誇らしいんだろう‥
ガラッ!!!!!!
音がした方向を見ると、汗をかいた美男子がいた。
この大馬鹿は俺のクラスの問題児、ジェル。
最近俺にやたらと絡んでくる厄介者だ。
でも、なぜかイケメン。
先生も日常茶飯事で、呆れかえっている。
毎日毎日ジェルは俺にだけ話しかけてくる。
それは、もちろん朝だけではなく…
などと、一日中超絶意味不明な発言を繰り返す、
変態なんだよね……。
そんな俺が、学校生活の中でゆういつ楽しめることが
お弁当🍱の時間だ。
人気の無い、別校舎の踊り場で一人で弁当を食べる。
一人ボソボソと、弁当を食べていると…
すんごい大きい音で廊下のドアが空いたと思えば、
汗をぐっしょり掻いたジェルがいた。
俺は無言ですっと立ち上がった。
踊り場から、能面のような表情で階段を下りようとすると、
後ろから明るい声が追いかけてきた。
腕を振り回していると、ジェルくんがバランスを崩した。
とき既に遅し。
ジェルくんはちょうど後ろの階段へ滑り落ちた。
ーーーーーーーーーーー数時間後 in保健室
平謝りする俺を見ると、
頭に緩く包帯を巻いたジェルくんはクスッと笑った。
どこまで陽気なんだろう‥。
俺の学校生活、どうなってしまうんだ…!?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!