家に帰ってからひたすら泣いた
目が腫れて
鼻水がたくさん出て
頭が痛くなって
泣いて
泣いて
泣きまくった
ピコンッ
麻依からLINEだ
いつもならキャバ嬢かよってレベルで絵文字
打ってくるのになぜか今日は淡々としていた
嫌な予感がした
なに?
既読がついたことを確認してすぐスマホの充電を落とした
でもLINEの通知が来る度に見たい衝動にかられた
私の思ってるようなことじゃないかもしれない
そうだ
私はLINEの画面を見た
既読をつけたことを後悔した
嫌な予感は的中した
既読はついてるのにもう10分も返事が来ない
私は自分に言い聞かせた
好きになったなら仕方ない
何度も何度も言い聞かせた
その分涙が溢れた
今までのはるとのやり取りを見返す
既読のつかない私の想い
『実は好きなの』
『ずっと前から好きでした』
『麻依と付き合えたんだね』
『成功するわけないって思ってた』
『私にすればいいじゃん』
『好きなんだよ、、、』
『気づいてよ、、、』
『好きにさせたくせに』
『麻依より私の方が先に好きになったのにな』
『はるは私のことどう思ってる?』
『いつまでも待ってるよ』
『大好きだよ』
『ありがとう』
『さようなら、大好きでした』
打っては消した
涙が止まらなかった
結局は最後に
机の上に飾られたリナリアを眺めながらそう送った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。