第8話

冗談
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2021/03/27 08:26 更新
香
図書室、やっぱ静かだねー
戒斗
戒斗
あぁ。
昼休み。図書室開放の時間だ。
オレが学校で教室と屋上の次によく来る場所が図書室だった。
ここに来ると何故か落ち着ける。
戒斗
戒斗
それにしてもお前すげぇよ。
香
え?何急に…頭でも打った?
戒斗
戒斗
前々から思ってたけどお前オレのことバカにしすぎじゃね?
香
冗談。でもどうした?
戒斗
戒斗
お前のコミュニケーション能力すげぇなって。
オレが話そうとするとドギマギするもん
上手く言葉が出てこないんだよな
いいよな。そんな風に人と話せて。
オレもそんな風になれたらいいのにな。
咲
何話してるの?
咲。
オレが才能を一番最初に盗んだやつだ。
罪悪感でこいつを避けていたのだがそのせいか
咲に付け回されるようになってしまった。
戒斗
戒斗
なんだよ、お前
香
咲ちゃん!こいつが、えっと…
咲
どうしたの?香くん。
香
えっと…あれ?
上手く言葉が出てこない?
咲
大丈夫?体調悪いの?
香くんから口盗っちゃったら何も残らないよ?
香
さらっとひどいこと言わないでね…
戒斗
戒斗
確かに
香
おい?
確かにこいつが上手く喋れないなんてことあるのか?
戒斗
戒斗
(…まさか!)
オレは椅子から立ち上がった。
咲
どうしたの?
香
戒斗!?ちょっとどこ行くんだよ!
図書室を飛び出して屋上へ向かった。
上手く喋れないのは香の冗談だと信じたかった。

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