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第109話

神宮寺寂雷 1話
白い扉の前で、深呼吸をしてドアノブに手をかける。
腕に力を入れ、扉を開いて一歩を踏み出した。
あなた

おはよう、はやとくん!

はやと
……なに
ベッドの中の人がもぞもぞと動いて、こちらを振り向き、ふてぶてしい顔を覗かせてくる。
あなた

バイタルチェックのお時間ですよ!

はやと
はぁ…
少年は、慣れた手付きで袖をまくり腕を差し出した。
はやと
よくやるよね
あなた

お仕事ですから!

やせ細った腕に血圧計のベルトを巻いて機械のスイッチを押す。
ウィーン……と稼働音が鳴る間に体温計を取り出し、手渡した。
はやと
意味ある?これ
あなた

あるよ

ピピピ、となった血圧計に表示された数字をコンピュータに打ち込みながら言う。
はやと
どーせ死ぬんだよ、俺
あなた

……

はやと
あと数ヶ月だってさ
はやとくんは、手をひらひらと振ってまたベッドに寝そべった。
そう、この子はもう余命幾ばくもない病人。
コンピュータに置いた手をぎゅっと握る。