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第88話

夢野幻太郎 5話
物心ついたときには雪の降る田舎に住んでいました。
私を育ててくれたのは歩くことさえおぼつかない、とある老夫婦でした。
おじいさんは私が寝る前にいつも、作り話を聞かせてくれていました。
おじいさん
よし、あなた。前の続きからだよ
そう言って、毎回全く違う話をするんです。
前回と繋がっている箇所もあって…でもやっぱりデタラメでした。



私はそれが面白くて、ずっと楽しみにしていました。
ちょうど10歳の頃…だったでしょうか。
私に外の世界を知るように、とおばあさんが買ってくれた小さなテレビを見ていたんです。
その時期は冬の雪の多く降る時期で、クリスマスの番組をしていました。
あなた

じーちゃん、これなぁに?

見たことのない、キラキラした光景に私は心を奪われました。
おじいさん
もうそんな時期か。あなたは、クリスマス、祝ったことなかったっけな
あなた

???

クリスマス、という単語を聞くのも初めてでした。
なんせ冬の時期は、おじいさんもおばあさんも忙しかったものですから。