第107話
有栖川帝統 12話
次に目覚めると、窓からは明るい光が差し込んできていた。
上体を起こすと、頭がガンガン痛む。
何が気持ち悪いし…。
胃のとこで何かがぐるぐるしてて今にも口から吐きそう…。
初めての体験、しかし耳にしたことのある症状にその単語が浮かんだ。
ふと、自分の体に目をやる。
うん、いつも通り。
ベッドで布団をかけて、パジャマを着て寝ていた。
多分昨日は酔ってたから…。
昨日の事を思い出し、その違和感に気付く。
青髪の人…名前忘れた。
その人と宅飲みしたんだ…。
我ながら昨日の愚行に苦笑を漏らす。
やばかったな…、昨日の私。
ふと、そう思って周りを見回すが、姿は無い。
ズシンと思い体を引きずってリビングに向かうと…。