第124話

喧嘩するほど仲が良い
8,869
2021/09/18 02:00













私から見た2人は、なんというか、おかしなものだった。









五条 悟
前見て歩けよクソガキ
氏神 あなた
五条くんも16だよね。ガキはそっちもじゃないかな。
夏油 傑
2人とも。言い合いは良くない
氏神 あなた
事実を述べただけ
五条 悟
あ?あんま舐めてるとぶっ飛ばすぞ
氏神 あなた
あなたが私を本気で飛ばすとは思えない
夏油 傑
まぁ、まぁ









所謂、この2人全然似てないようで凄く似ているのだ。








なんだろう。グミとゼリーは同じじゃないのに、似ているみたいな。










根幹が同じ、ということかな。













夏油 傑
それにしても悟。あなたにつっかかるのはやめたんじゃなかったのか?
五条 悟
それとこれとは…てか、お前なんでこいつの前で言うんだよ!?
氏神 あなた
…?
五条 悟
お前…今の会話すぐに忘れろ。覚えてたら殺す
氏神 あなた
…墓まで持っていくことにする
五条 悟
人の話聞いてた?
夏油 傑
本当に、あなたは煽るのが上達したんじゃないか?






微笑ましく思う。すぐに表情を変えるわかりやすい悟と、








全然ピクリとも動じもせず淡々と話すあなたの異色コンビ。









でも、私には分かる。














夏油 傑
それに、……煽るのは悟だけみたいだね
氏神 あなた
…夏油くんは、悪くないから
五条 悟
はぁ?お前、俺の事なんだと思ってんの?
氏神 あなた
人間
五条 悟
そーゆー意味じゃ……ッチ










悟といる時、あなたの表情は少しだけ違うことに。










本当に、わかるか分からないか程度だけど、ごく稀にあなたは穏やかな顔付きをする。









悟に対してのみ。











勿論本人が気づいてるとは思えないし、かと言って硝子と私が嫌いとか言う訳じゃないだろう。









ただ、単にそれだけ信頼を置いてる相手なのだ。悟が。











子供っぽくて、何を考えてるかすぐに分かって、拗ねやすくて意地悪こい悟が1番安心できるのかもしれない。





















ただ、そんな2人が私を巻き込んだトラブルを起こすことになった。










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