本音を隠すようになったのは
正式には小六だった。
それまではちゃんと
自分の思っていることを言えてた。
でも人間ってさ、裏切るんだよ。
こんな感じで。これだけ。
でもね、皆単純なんだ。
友達がケラケラと笑った。
前からバカにされるのにはなれている。
でも、なんと言うか、……
この子達はあの化物みたいだった。
何言ってるんだろう自分。
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暫く経ったある日。
友達から一通メールが来ていた。
今度はなんだろう。めんどくさいな。
身に覚えがない。
おしゃべりだね、と
よく言われるからそうなのかもしれないけど。
そう言うとブチ切れられた。
はあ、?反省してないの?とか返って来る。
元々気分屋の人だ。
今は誰かに当たりたいんだろう。
………私の母と同じ。そう、同じ……
自分は悪くないって信じてるんだ。きっと、
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。