事の発端はあなたが悟を庇ったことにあるらしい。
2人で任務先を彷徨いていた時、突如呪霊が襲って来て咄嗟にあなたが術式を発動したのだ。
しかし、それは悟も同じ。
悟も順転の術式を使おうとしていたのに、
あなたが悟を庇うようにして悟の前に出たから、
間一髪で悟の攻撃があなたに当たりそうになったのだ。
悟が気付いてなかったら、あなたは悟の術式で死んでいたらしい。
互いがなんで怒っているのか理解出来たようで、もういつもの調子に戻っている。
手のかかる2人だ。
喧嘩するほど仲が良いって、この事なのだろうか。
悟と私もよく喧嘩はするけど、あなたと私は喧嘩したことがない。
それほど仲が浅いのか、それともそこまで信用されていないのか。
否、考えてはいけないな。
そう口喧嘩しながら教室内で追い掛け合う2人を、私と硝子は呆れたように見ていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。