第30話

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30,992
2021/02/06 09:00
























家入 硝子
弟はどうしたんだ?
氏神 あなた
………置いてきた
五条 悟
はぁ?!どこにだよ













氏神の今までの話は












なんだか聞いててゾッとした。












そこまでヒスな話でもない。










簡単に言えばこいつは人間関係で躓いただけだ。











でもなんというか。











こいつは人に気を遣わせない余り、












一緒に居るやつを狂わせた。











だから今度は気を遣わせるようにした、














仕向けた。











感情を表さずに一切の否定もせず













かと言って意見も言わない。














何を考えてるのかわからないやつで、気を遣う。












そうなると今度は周りは頼みしかしなくなった。












故に結果的に、
















こいつは気を遣わせられなかった。










なんというか、どちらにせよ











パンピーの姑息さとか臆病さが













丸分かりになる話だった。















五条 悟
どこに置いてきた?
氏神 あなた
……………児童所。連れていく選択肢は無かった
氏神 あなた
あの子にあんな変な生き物を見せたくない
家入 硝子
……はぁ、……ね
氏神 あなた
私は今日もあなた達に気を遣わせる
氏神 あなた
面倒かもしれないけど
氏神 あなた
そこに意味は求めてない。私も何がしたいか分からない
氏神 あなた
……本来の目的さえ私は分からない














1歩の距離の置き方間違ってんだよ。













こいつは元の自分と正反対の自分になろうとした。











もし今の性格が元と正反対なら、












元は俺と似たようなモンだろう。














五条 悟
意味……ね
五条 悟
無くていいでしょンなもん
氏神 あなた
………
五条 悟
お前がお前である為にここに来たんじゃないの?
家入 硝子
あんた今日名言製造してるな
夏油 傑
悟にしては








傑と硝子がゲラゲラ笑う。















鬱陶し。











氏神 あなた
……そう
氏神 あなた
知らないけど













こいつには何も伝わんなかったけどね











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