大人3人に絡まれているキルアを木の上からじっと見ていた
私の悪いクセ、誰かに近寄る時は無意識に気配を断ってしまう
その悪いクセは今も発動中だ
あんなモブ共、私なら一瞬で蹴散らせる
キルアがみぞおちを蹴られた
たすける?
もしキルアに邪魔って思われたら?
せっかく友達になれるかも知れないのに?
いやだいやだいやだ
結局、私はキルアを木の上から見ていただけで、何もできない
最終的にはキルアがプレートを奪って相手は逃げたから良かった
私はほっとして緊張が緩んだ
そして、その緩みのせいで
木から落ちた
まあ、咄嗟に体を動かして着地は出来たが
頭に手を当てた
私は気配を消した
キルアside
オレが褒めたら照れてくれる
そんなあなたが可愛いかった
そして今もまた、オレの褒め言葉に照れている
そのカオに胸の鼓動が高鳴った
この鼓動が何を意味するのか、オレには分からない
いや、分かりたくないんだ
それでいいんだ
きっとオレの家じゃこの気持ちは受け入れて貰えない
あなたが辺りをキョロキョロ見回したかと思えば木の下に座った
勇気を出して言ってみた
意外とあっさりOKして貰って内心驚いた
でも、それと同時に無防備だな。とも思った
その内知らない男に盗られてしまいそうで心配だ
だからオレが守る。何があっても
そんなクサイセリフを永遠と心の中で述べている自分が恥ずかしくなってきた
_夜_
オレとあなたは木にもたれ掛かりながら並んで寝た
暗くてよく見えないけど、あなたの顔が赤い
その言葉を聞いた瞬間、また胸が高鳴った
告白か?これは告白なのか?!
身構えた。いつでもこい
予想を大きく外れたあなたの言葉に黙り込んでしまった
少しガッカリはしたけど、嬉しいことには変わりなかった
この言葉を聞いて、ハッとした
静かにあなたは涙を流した
そんなあなたの思いとは裏腹に、オレは後ろめたい思いがあった
オレの家、友達なんて認めてくれないよな...
ごめん、あなた
心の中でそう呟いていたら寝息が聞こえた
寝顔が可愛らしくて、つい頭を撫でてしまった
そしたら、少しだけ、少しだけあなたの口角が上がった気がした
そのカオもまた可愛らしくて、可愛らしくて
その勢いのまま、オレはあなたの唇に自分の唇を合わせた
キルアside終了
続く
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ねぇ、聞いて
朝起きたらカにまぶた刺されてめっちゃ腫れてた🦟
左目死んだ
くそブサイクなまま学校行ってきたよ
死んだ
うんこだ(クソって意味です)
てか腫れ引かないんだけど
うんこだ💩
しかも視界狭いし
運子だ
てかカはどこ行ったんだよ
うんこにしてやる
今日の私お下品ですわ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。