キルアside
物騒な事を明るい声で話すあなたはどこか楽しそうだった
そして、オレは少しだけ落ち込んだ
オレは生まれたときから過酷な人生を歩んできた
辛い俺の過去をあなたに話して、自慢したかった
自慢するような事じゃねーけど、あなたなら慰めてくれたりちょっと褒めてくれたりするかと思った
だけど、あなたは、もっと辛い人生だった
あなたは親に会ったことない
人から愛情なんて貰ったことがない
きっと、物心着く前に捨てられて、物心着く前に人殺しの技術を会得したんだ
オレにはクソみたいなヤツらだけど家族が居る
クソみたいなヤツらだけど育ててくれた
あなたはそんな当たり前の事すら与えて貰えなかったんだ
オレの過去の話なんて話せなかった
オレは俯いた
今のオレの顔、絶対赤い
見られたくない
そんなオレの気持ちも知らずにあなたは顔を覗き込んできた
自然と上目遣いになってるから更に可愛い
そんな顔で見ないでほしい
もっと好きになる
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『ただ今をもちまして第4次試験は終了となります』
『受験生のみなさんすみやかにスタート地点へお戻り下さい』
オレ達は第4次試験に合格した
_飛行船内_
あなたに言われたんだ、絶対合格する
そう心に決めて、その日は寝た
そして、ネテロは簡単に採点内容を教えてくれた
そう考えると...
どういう事だ...
そして隣に居るあなたからえげつない殺気が出ている
その殺気の矛先はある1人の立会人に向けられてた
※第15話参照
あなたにしては珍しく少しだけ強い口調で言ってきた
怒ってんのかな、怒ってるとこ、初めて見た
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ハンゾー対ゴンでは、ゴンがボコボコにされてあなたはキレかかってた
顔には出てないけどハンゾーへの殺気がピリピリと伝わってくる
ゴンが少しだけ羨ましかった
そして、遂にオレの番
1回戦はつまんなそうな相手だったから戦わなかった
2回戦に期待してた
だけど、2回戦の相手は
続く
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。