第15話

仲間とカゾク5
1,044
2019/11/02 04:56
ヨハネの四騎士が道中で現れるも、あっさりと撃破。
予定通り、いつもの時間に約束の場所についた。
穂積夾-ホズミキョウ-
(新月の夜12時、西の廃屋………
 今日は三日月か……)
空を見上げて、確認する。
時刻もまだ昼すぎで、いつもなら勤務時間だが……
とりあえず、廃屋に入る。
穂積晴-ホズミハル-
きょーう!
穂積夾-ホズミキョウ-
!!
後ろから抱きついてきた晴に驚きを見せる。
穂積晴-ホズミハル-
久しぶり、夾
一ヶ月ぶり?違うね
25日ぶりだね!
穂積夾-ホズミキョウ-
(そんなことどうでもいいんだけど…)
穂積夾-ホズミキョウ-
後ろにいるの、誰?
そこには、吸血鬼のなり掛けがいた。
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
…………
穂積晴-ホズミハル-
ん?あ!
この子のことか!
穂積夾-ホズミキョウ-
だれ?
穂積晴-ホズミハル-
吸血鬼のなりぞこないのミカエラくん
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
………百夜ミカエラだ
穂積夾-ホズミキョウ-
百夜………!
君、もしかして優の家族?
穂積晴-ホズミハル-
ピンポーン、大正解!
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
優ちゃんのこと、知ってるのか?
穂積夾-ホズミキョウ-
まあ、それなりにね
元気でやってるよ
穂積晴-ホズミハル-
ほらね、本当でしょ?
ミカエラくん
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
疑って悪かったよ……
けど、僕は優ちゃんを
本当に見ない限りは完璧に信じない
穂積晴-ホズミハル-
頑なだね
肩の力を抜いてよ
穂積夾-ホズミキョウ-
そりゃ、現に知り合ったばかりの
人に言われたことを信じないだろ……
穂積晴-ホズミハル-
それもそうね
じゃあ、夾。ちょーだい♪
笑顔で言う。
夾は軍服の裾のボタンを外し、腕を晴に差し出す。
穂積晴-ホズミハル-
首はだめ?
穂積夾-ホズミキョウ-
駄目
穂積晴-ホズミハル-
けち、
穂積夾-ホズミキョウ-
駄目
そういいつつも、晴は夾の腕にかぶりつく。
血を飲んでいるのだ。
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
…………
穂積晴-ホズミハル-
…………美味しいわ
これで誰にでも勝てそうよ!
穂積夾-ホズミキョウ-
良かったね
穂積晴-ホズミハル-
んんー?ミカエラくん
こっちを見てどうしたんだい?
………まっ、まさか…
ミカエラくんも夾の血がほしいの?
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
いらない
穂積晴-ホズミハル-
えっ?ならわたs……
百夜ミカエラ
百夜ミカエラ
違う
はぐらかすのは辞めろ、ハル
穂積夾-ホズミキョウ-
馬鹿姉貴がスミマセン
穂積晴-ホズミハル-
ムー。ひどいわね、二人とも!
私はこれが素だよ?
穂積夾-ホズミキョウ-
知ってる
穂積晴-ホズミハル-
まあ、おふざけも程々にして
私達の意見を話してあげましょう










その頃、日本帝鬼軍では。
医者「君月くん
   今回は危機を脱したが民間の
   治療所じゃ、このウイルスは……」
妹の君月未来は無事だった。
君月士方
君月士方
わかってます
別途のシーツをつよく握りしめる。
君月士方
君月士方
でも、もう少しで日本帝鬼軍に入って…
そうしたら軍の施設に入れられるので
よろしくお願いします
医者「そうか…」
うつむく君月に優は、ただ見つめていた。




ジャラ、と手錠が繋がれたままなので歩くと音がなる。
百夜優一郎
百夜優一郎
あ〜助かってよかったな
つかお前、クソ見てぇに目つき悪いくせに
妹のために頑張ってたのかよ
はやく言えよな
君月士方
君月士方
…………
百夜優一郎
百夜優一郎
つっても、
一番いい鬼呪装備は俺がもらうけどな
君月士方
君月士方
………お前のせいだ
君月士方
君月士方
お前のせいで評価が下がった。
俺は月ノ鬼の組に入れない
そしたらもう、妹は助からない
百夜優一郎
百夜優一郎
………何言ってんだ、お前
低く唸る声に対し、優はまっすぐに言った。
百夜優一郎
百夜優一郎
妹の命をかんたんに諦めんじゃねぇ
そして、吐き捨てるように
百夜優一郎
百夜優一郎
評価が下がった?
もう助からない?ざっけんな!
俺は俺のほしいものは絶対手に入れる。
その為なら軍も月ノ鬼の組も関係ない!
君月士方
君月士方
くそっ!
一体何なんだよ
てめぇのせいで評価は落ちたのに……
まっすぐに進む優に、君月は戸惑い。
君月士方
君月士方
でも感謝はしてる
大事なときに妹のそばに入れたこと……
悪かったな
俺の妹のためにお前の評価も下げた
百夜優一郎
百夜優一郎
てめぇとは格が違うっつってんだろ?
俺の評価は俺が決めるんだよ
君月士方
君月士方
…………はっ
おまえ、まじでうぜぇな
心の底から、皮肉まじりで言った。
その言葉からは嫌悪ではなく、まっすぐな言葉だった。

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