ーー僕は姐さんに着物を着させられ、カラコンをつけられ、部屋にぽつん、と置いてかれた。
、、と、思っていると、部屋のドアが開き、
誰かが入ってくる。
ほーたい君と帽子くんだ。
2人は僕に気付いていないのか、言い合いをして入ってくる。
と、ほーたい君が先に気付く。
帽子くんも、固まったほーたい君の視線を追って僕に気付く。
5秒ほどの沈黙。
すると、2人はいきなり僕の元に走ってきた。
違う声質が全く同時に同じ事を言う。
僕はそれがツボにはまってしまったらしく、
笑いが止まらなかった。
僕が微笑むと、2人の顔がかあっ、と赤くなった。
、、、
これで言質を取った、なんて少し卑怯か。
なんて思いつつ、僕は2人を見る。
『僕が君を守るから。』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!