第9話

No.8
83
2019/04/02 00:49
病院の先生
今日の分の薬終わり。
あやか
あやか
はい。
あやか
あやか
ありがとうございます。
『あぁ、ほらあの子でしょう?』
『例の奇病の…』


『腕もあんなに包帯あって…』


『体から花が咲くのでしょう?』


『怖いわ…』


『私たちに移らないかしら?』
あやか
あやか
………
あやか
あやか
(気にしない、気にしない‼︎‼︎)
今日はゆうやに
遺書を書きます。
あやか
あやか
(ナースさんに机つけてもらったしね!)
あやか
あやか
(死ぬまでにやっとかないとね。)
あやか
あやか
んー……と
「ゆうやへ」だよね
「ゆうやへ
あなたがこの手紙を読む頃
私はいません。」
「ゆうやと出会ってもう2年。」
「すごく楽しかった。」
「一緒にプール行ったね。」


「一緒に花火みたね」


「一緒におふざけ動画撮ったね。」


「一緒にクリスマスケーキ作ったね」


「一緒に海行ったね。」


「ゆうや足つって溺れかけてたね(笑)」
「あぁ、あと
ケンカも100万回ぐらいしたね。」
あやか
あやか
ふふっ笑
なつかし。笑
「でも」
「もう、できません。」
パタッ
あやか
あやか
あやか
あやか
あれ…………
「あなたのキスも
ハグもあたたかさも」
あやか
あやか
っ……?……
ぼろぼろっ
「全部」
“あぁ”
「他の子のものになるんだね。」
“「死ぬ」ってこういう事なのか”
あやか
あやか
っ……うっ……
“私の声も気持ちも”
「どうか」
“つらさも喜びも”
“大切な人に”
“伝えられなくなる”
あやか
あやか
あぁ…
あやか
あやか
嫌だなぁっ…
「その人を幸せにして。」
あやか
あやか
私ほんと“弱いなぁ…”

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