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第78話

こっち向いて
【あなた】
陸「ちょっとー、目冷やしなさいっ」
『うひゃっ、冷たい、、』
樹「ひどい顔してる」
『それもっとヒドイ』


部屋に篭りっきりだった私。

健太さんと話した以来久しぶりにリビングに行くと
バタバタと走って氷を取ってきた陸さん。
口ではそう言いつつちゃんと心配してくれてる樹。

氷をあてて貰って、部屋に戻ろうとすれば
走って来たのか少し肩が上下している慎くんが。


『…えと』
慎「………」


スタスタと真っ直ぐ私に向かって来る慎くん。
無言だし、色んなことあったしで
逃げようと背を向け部屋に向かって歩き出す。

す…と目の端に綺麗な手が映った次の瞬間、
ぎゅっと覆いかぶさるように抱き締められる体。


『っ…離して、慎くん』
慎「嫌だ。………やっと捕まえた」


優しい声音が耳にダイレクトに響いて、
引いたはずの涙がまた出てきそう。


慎「あなた、こっち向いて?」


おねがい、と震えた声が降ってきて、
逆えるはずがない。

お腹に回っていた手は、
慎くんの方を向いた私の両頬を包む。


慎「聞いて、隠してたこと全部言う」


全部聞いた時、どうなるんだろうって思ったけど

私しか映っていないその瞳が、
また泣き出しそうに揺れていて。

うん、って慎くんの言葉を待った。