第97話

92話
337
2021/06/29 08:00
~最長time limit 250日~

ーマサイsideー

PCを起動するとパスワード入力の画面

パスワードは教えて貰っているのでシルクに言われた通りのパスワードを打ち、ホームへと移動する

「…ファイルだよな」と呟きホームにポツンとあるアイコンをタップする

中には編集途中の動画や皆で撮った写真などが入っているファイルが沢山あった



その中の上から3つ目『宝探し』と書かれたファイルをダブルクリックした

これシルク間違えてねぇか?と思いながらファイルをダウンロードする


「…やっぱ嫌だな認めんの」と俺はファイルをダウンロードしている間に言った

「何、を…?」とザカオが俺に聞いた
その間があるって事は絶対気付いている

「シルクが居ない…って事」と俺は静かに答えた

「居なくなった訳じゃないんじゃないの…」とモトキが口を開いた

…は?俺だって散々泣いたけど流石にもう認めなきゃって思った

けどモトキが?まだ…認められねぇのか?

「…思い出の中に居る」とモトキは俺の心を読んだ様に続けて言った

「ッ…!!」とぺけが驚いた様に顔を上げて、目尻を擦った


「ま、さいPC…」とザカオにPCを指されるまでファイルのダウンロードが終わった事に気付かなかった

「開くぞ…」と言い俺はファイルを開いた


その中には短めの文章が並んでいた





ちゃんとこのファイル見てくれてありがとな!!
唐突だけどこれからお前らに宝探しして貰うから
何言ってんだこいつって思うかも知れねぇけど、最期の頼みだから聞いて欲しい!!

俺ん家のどっかにUSBと手紙があるから探して欲しい
あ、あと動画の投稿してねーしTwit○erとかも見てねーだろ??
ちゃんと見る事!!あと動画はあげといてくんね?
俺が映ってんのボツになるのアレだしw
報告動画出してから徐々に俺が映ってんの出してな!!
そんで俺が映ってる動画を出し終えたぐらいに宝探し終わってると良いけどw


終わってやって欲しい事
①手紙を読む事
②USBに入ってる映像を見る事
③視聴者さん用の手紙を動画で読み上げること
(出来れば生放送で)

てな感じで頼むw
無責任だけどこれが1番俺らしい気がしたからw

んじゃまた宝探しが終わる日までアデュー!!




その文章を読み終わった時やはりダムが決壊した様に涙が溢れた

泣かない様に下唇を噛んで食いしばったが、やはり限界で涙を止める術は無かった

皆で泣いた、子供みたいにわんわん泣いた

久しぶりに"シルク"というものを感じて感情が爆発した


やっぱりリーダーはシルクじゃなきゃいけないんだ

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