第80話

75話
383
2021/02/26 08:00
~最長timelimit 300日~

ーダーマsideー

買い物後に俺らは、車の中で食べる物と飲み物を買う為にコンビニに行き買い物をした

車に戻る前にマサイがA○Mに行くのを忘れた、と言ったので俺とシルクは先にゆっくり車に向かう事にした

他愛無い話で盛り上がりながら、2人で歩いて居ると後ろから「キャァァァ!!」と言う悲鳴が聞こえた

マサイがバレたのかと思い後ろを振り返ると違った

全身黒い服に包まれた奴がサバイバルナイフを持って、走って来ていた

そいつの前には若い女性が居て、女性はまだそいつの存在に気付いていない様だった

マジかよ…やべぇ

体を動かそうとしたが、恐怖で体が動かなかった

取り敢えず、ここから逃げなければ…

そう思った時にはもう遅く、良く見えなかったがその場で血飛沫が散った…

シルクと急いでマサイの車に入ろうとして横を見ると



そこにシルクは"居なかった"

俺を見捨ててシルクが逃げるはずが無い

「ッ…どこだよッ!!」と言うと、先程血飛沫が散った場所から泣き声が聞こえた

先程の女性の連れの方だろうか…と思ってみると

泣いていたのは…"先程の女性"だった

は?どういう事だ…

「な、何でッ見ず知らずの私をッ助けたんですか…」と女性は泣きながら言っていた

その言葉を聞いて嫌な予感がした

俺の横に居る奴がッ!!

あいつは…あいつは…

周りの奴の事ばっかり考えてッ

自分の事を…大事にしてないッ

「ッ…ばかやろうッ」と俺はシルクの元に駆け寄って言った

「…ご、ごめんな…見捨てられなくて…」とシルクは俺に笑顔で謝った

「な、何でッ笑顔なんだよッ」と俺は泣きながら言った

俺が泣いちゃいけないのに…

なのに、なのに…

俺の涙は止まらなかった…

「…私がッ私が…悪いんです」と女性は泣きながら言った

「いや…君は悪くない黒い服の奴が悪いんだ」と俺は言った

もう内心俺は可笑しくなりそうで…

自我をいつまで保っていられるか分からなかった

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