~最長timelimit 339日~
ーモトキsideー
昨日は皆で泣いて寝てしまったらしい
今日は木曜日、木曜日はぺけのレコーディングもザカオもダンスも休みらしい
ダーマは先程会社に電話をして有給も取ったそうだ
鏡の前に行くと俺の目は腫れていた
皆のために朝食を作ろうと思い、俺は洗面所からキッチンへと歩き出した
その時、リビングから物音が聞こえた
誰か起きたのだろうか、と思い確認しにリビングを覗いた
ショートスリーパーのシルクが起きていた
記憶が無くても生活リズムは変わらない様だ
「シルクおはよ-」と俺はシルクに言った
そんな事を言っておきながら、俺はシルクの記憶が戻っている事を願っていた
「おはよーモトキ!」とシルクが言った
「え、シルク?戻ったの?」と俺は涙目になりつつ言った
「モトキだ、大丈夫…?」とシルクは焦りながら言った
やはり記憶が戻っていない様だ…
俺は嬉し涙では無く、悲しい方の涙が溢れそうだった
3日か、辛いな…
「大丈夫、夢の話w」と俺は誤魔化した
「なら良かった…」とシルクは言った
良くないよ…
シルクがいつもと違うと俺まで変わってしまいそうだ
俺達は…いや俺はそれだけシルクに頼って生きていたんだな…
シルク3日何て長いよ…
俺にはシルクが必要だよ…
ーマサイsideー
パチッ 俺は窓から入った朝日で目覚めた
良い香りがして俺はキッチンへ向かった
すると予想通りモトキが居た
「おはよーマサイ」とモトキは俺に言った
そんなモトキの目は腫れていた
きっと俺の目も腫れているのだろう
「モトキおはよう」と俺はモトキに言った
モトキの横を見ると予想外の相手が居た
そうシルクだ
「おはようシルク、何でキッチンに居るの?」と俺はシルクに聞いた
「モトキと料理したくて…」とシルクは言った
は…?シルクが料理…?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。