第81話

76話
381
2021/03/03 08:00
~最長timelimit 300日~

ーマサイsideー

外から叫び声が聞こえた

それも1人の声じゃなく多人数の…

何かあったんじゃないか…

そう思うと不安でしかなくて、俺は急いで走った

すると…

俺の目の前には血が飛び散っていた

そこに横たわっていたのは…

俺の大好きな奴だった

そいつの横には泣きながら電話をする、俺の大好きな奴と知らない女性が謝りながら泣いていた

…俺はその状況を理解出来なかった

いや…理解したくなかった

「…し、シルク…じゃないよね…?」と俺は喉から声を絞り出して、横たわっている人に言った

信じたくない…

…いや、これはシルクじゃない

「マサイ…ごめんな」とシルクは笑顔で言った

何でッ…!!

何でこんな時まで俺の事を考えて…

…笑えるんだよ

笑顔のシルクの胸からは、血が滴っていた

それを手で押さえていたけど…

血は止まる事が無かった

「お前が謝る事じゃねぇだろッ!!」と俺は叫んだ

久し振りにシルクに叫んだ

本気で叫んだ…

何時ぶりかな…

あぁ、あの時だ

俺らが荒れていた"あの頃"だ…

放心状態でどうする事も出来ない俺は、ただただ「嘘だよな…!? ドッキリだろ…!? なぁ…おい」と言う事しか出来なかった

プリ小説オーディオドラマ