第43話

4,663
2020/11/12 13:56
あなたside


冨岡義勇
冨岡義勇
好きだ。 あなた。
あなた

ゴッ、ホッ!?


幸せにみたらし団子を頬張って居たはずなのに急に現実に引き戻される。





しかも、何言ってんだ。この人は。











顔をマジマジと見るけど真顔すぎて何を考えているのか全く読み取れない。











あなた

あの、なんですか?



聞き間違いかと思って聞き直すと、






冨岡義勇
冨岡義勇
好きだ、


とまたしても真顔で言われる。












そんな事、真顔で言われても信じられるわけないじゃないですか。












あなた

え? ちょ、っと何言ってるか分からないです。



私はそう言ってまたみたらし団子を頬張った。


















いやぁ、やっぱみたらし団子は裏切らん。























































ペロッ




あなた

え、、?



冨岡さんの顔がぐっと近付いて来たと思ったら頬にぬめっとした感覚。

















それが冨岡さんの舌であると気付くのに時間がかかった。














あなた

ちょ、!? 何してるんですか、?






慌てて頬を拭くけどさっきの感覚は消えなくて。









冨岡義勇
冨岡義勇
何、とは。




冨岡さんの顔からは罪悪感というの物を一切感じない。
























あなた

な、なんで、??





冨岡さんと一緒にいてもそんな匂い、感じなかった。










今だって、何も。
































支払いを済ませ、甘味処から出る。










当たり前のように私の屋敷まで送ってくれるけど、

私は胸の音が冨岡さんに聞こえそうな位、鳴っていた。












冨岡義勇
冨岡義勇
考えておいてくれ。


真顔のまま、帰ろうとする冨岡さんの着物を引っ張る。























あなた

考えておいてくれって、言われても、何も言われてません、。













.
冨岡義勇
冨岡義勇
俺は、本気だ。



冨岡さんがそう言ったと思ったらぐっと顔が近付く。



































冨岡義勇
冨岡義勇
あとは、あなたの気持ち次第だ。



































私の気持ち次第って、言われましても、。






























確かに冨岡さんの事は好きだけど、そう言う好きとかじゃなくて、























先輩と後輩 って言うある程度の距離がある、好きだった。


































































































































私から離れた冨岡さんの後ろ姿が小さくなって、やがて見えなくなった。





























屋敷に入ってからも胸の音は何故か鳴り止まなくて。











































あなた

冨岡さん、これどうしてくれるんですか、。

 






































































そんな事しないでくださいよ、。

































































私、もう大切な人を失うのは御免なんです__________

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