第77話

恋愛症候群④《さとりーぬ》
3,613
2020/02/02 00:58
莉犬くん
莉犬くん
…………………………
るぅとくん
るぅとくん
莉犬っ……!
あの後、さとみくんはすぐにここの病院へと搬送された
とても危険な状態だったらしい
それで病院へ着くなりすぐ手術室に入っていった
俺は今、手術室の前のソファで寝ころんでいる
みんなには病院から連絡があったはず
るぅとくん
るぅとくん
莉犬!!
莉犬くん
莉犬くん
………るぅとくん
なーくん
なーくん
…………………
ころちゃん
ころちゃん
っ……!
ジェルくん
ジェルくん
………………………
みんなにはすごく気を使わせているようで申し訳なかった
莉犬くん
莉犬くん
………ごめん
なーくん
なーくん
……莉犬くんが謝らなくていいよ
るぅとくん
るぅとくん
そうですよ!莉犬は悪くない!
もう少し、俺が歩くのが遅かったら?
信号が赤だったら?
ころちゃん
ころちゃん
………………莉犬くん
ジェルくん
ジェルくん
自分を責めるな、さとみを信じないと
莉犬くん
莉犬くん
っ…………
ころちゃん
ころちゃん
………大丈夫、大丈夫………………
そう言ってころちゃんは頭を撫でてくれた
とても暖かくて、でも、さっきの冷たい手を思い出してしまう
さとみくんの手術は成功するのか分からないって言うし
成功しても後遺症が残るかもしれないって言うし
うまくいきそうにもない






俺以外のみんなだって心配してるはず
_なんで
って
__俺が悪いのかな
______________________________
2時間ぐらいたった頃にはもうみんな疲れ果てて寝てしまっていた
俺は寝るにも寝付かなくて、ただぼーっと待っているだけだった
手術室のランプが消えるまで
パチッ
赤いランプが消えた
ウィーン
自動ドアが開き、眠りが浅かったのか、みんなも起き上がっていた
開いた自動ドアから医者がでてきた
普通の医者っていうか、どこにでもいるっていうか
特徴もない感じ
医者
手術は無事、成功いたしました
なーくん
なーくん
医者
しかし、打ち所が悪かったせいか、後遺症が残るかもしれません
莉犬くん
莉犬くん
………………
やっぱり
医者
……さとみさんが目覚めるのは数日後となるでしょう
医者
ですがこちらも最善を尽くします
医者
………病室にご案内いたします
__________________________

プリ小説オーディオドラマ