気がついたらもうベッドから起き上がっていて、汗をかいていた
寝ていたのに息が苦しくって上手く息が整わない
それに気持ち悪くもなってきた
分からないけど悪い夢を見た気がする
正夢には絶対なってほしくない
そんな感じだった
今日はさとみくんと買い物に行ける
しかも誕生日プレゼントを買ってもらえるし
大丈夫
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自分の家を出て車で10分、莉犬の家についた
この日を絶対逃さないためにころんとジェルとたくさん打ち合わせしてきた
_ちゃんと今日のプランを組んできたし、大丈夫なはず
少し汗が滲んだ手をギュッと握り締めた
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ピーンポーン
少し間があって、目の前の扉が開いた
ガチャッ
ガチャンッ
扉が閉まった
5月だけど少し今日は冷えている、冷たい風が少し入ってきた
莉犬は背が低いからか少しピョンピョン跳ねているように見えた
_かわいい
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店を見渡した
莉犬はそう言いながら服がたくさん掛かった場所を掻き分けた
俺も莉犬に似合いそうな服を探した
莉犬といえばやっぱり赤?
でも黒もいれたいし
黒とかをベースにして赤のポイントだとちょっとありきたりだしな…………………
莉犬は少し悪戯っぽい笑顔を浮かべた
_気になるけどまぁいいや
莉犬っぽいのじゃなくてシックというかちょっと落ち着いた感じもいいかも
るぅととかなーくんみたいな
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2人で歩いていると、横目で見えたカフェがあった
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莉犬はすごい幸せそうな顔をした
目の前から近づく者に目がやられそうになりながらパンケーキをもらった
この後も15分くらいこんな感じの会話をしつづけた
普通の会話なのに、楽しくて嬉しい
だんだん変な感情が湧き出てくる
俺たち2人は、次に本屋を目指して歩いていった
まぁ目指すほどのないくらい近くにあったのだが
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。