第15話

CHAPTER15
29
2019/10/23 12:36
……このチャイムって……部活動以外の人は
帰りましょうっていう……チャイム?
亜希
そうね、それなら……居残りも
終わりって事だね
やっと、居残りが終わりぐーっ!と背伸びする
よしっ、ももちゃんのところに向かうぞっ!
……亜希ちゃんはこのまま部活?
亜希
今日は部活休みなんだ。
そっか!
私の部活も今訳ありで活動出来ないから
……亜希ちゃん、一緒に……帰る?
亜希
ありがとう、でもごめんね!
……待たせてる人がいるんだ!
あ、そっか!!
ごめんね……じゃあ……バイバイ
光は、一足先に教室から出て百瀬の所へ向かった
亜希
……あ、もしもし、せいちゃん?
ごめんね遅くなった!
今から校門向かうねー!
亜希は、電話をしながら教室を出ていった。

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……ようやく顧問の先生との話が終わった。
百瀬
……確か……光の居残りが終わるのは……
うん、あと30分以上時間があるなぁ…
ていうか、あの先生居残りの監督
しなくていいのか……?
百瀬は職員室で忙しそうにパソコンでプリントを作る
先生の後ろ姿をみた。
百瀬
光、サボり放題だね。
……残り時間、どうしようかな
暇を持て余していると、廊下の向こう側から見覚えの
ある顔が歩いてきた。
百瀬
……あれっ、榊じゃん
大翔
……おぉ石田か。
ー偶然だな。
何してんだー?
大翔は百瀬に気づくなり手を振って近くに来た。
百瀬
うん、顧問に用があって。
ー榊は?
大翔
俺は今から帰るところ。
百瀬
へぇ……。
大翔
興味無さそうだな!
……石田はここで……真野待ちか?
百瀬
うん、そうだよ。
光たら、授業まともに聞いてないから
小テストも知らないのよ。
百瀬は、困った顔をするが笑っていた。
大翔
石田って、真野の事になると
……なんか母さんみたいだよな。
百瀬
だって、あの子が心配なんだもん!
……可愛いからすぐ声かけられるし
結構抜けてるからヘマやるし……。
へへっ、と笑ってい百瀬は言った。
百瀬
私がちゃんと見てあげなくちゃ。
光の親友は私だから。
大翔
……頼られてんなぁー
百瀬
そういう榊はどうなのよ?
……光の事好きなんでしょ?
百瀬に言われると、大翔は顔を赤くし目を背ける
百瀬
……溺愛してるねぇ〜!!
榊以上にわかりやすい人いないよ!
大翔
う、うるせぇなぁ!!
百瀬
あははっ!!!光は手強いよ〜?
榊に光の強力な壁を破れるかしら
大翔
俺だって、何度振られたって
諦めるつもりはねぇからな。
ー何度だってその壁ぶち破りにいくさ
ガッツポーズをし、大翔は笑った。
百瀬
まぁ、榊も榊なりにファイトだね
私は光の味方だけど。
大翔
ちょっと協力しようとか思わねぇのかよ!
百瀬
ふふっ、私は光一筋だからね。
じゃあ私はそろそろ行くよ。
百瀬はそう言って大翔と別れた。
ー榊は一途だ。
……これほどアタックできる男も最近は稀。
……榊の想いと、光の想いー。
果たしてどっちが先に結ばれるかしら
百瀬
ふふっ、ちょっと熱い展開になってきたかも!
こういう恋愛の過程を見届けるのは楽しい。
百瀬
でも……時間の問題、かな。
今の光の瞳には『彼』しか、映ってないから。

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