放課後、早速黒尾さんに貰ったクーポンを使うべく
目的のカフェに向かう
幸いにも家からそう遠くはなくて
迷うほどではなかった
海外を連想させる外観でほのかにコーヒーの香りがする。
扉を開くとその香りは強くなり
目の前のショーケースにはたくさんのスイーツも並んでいた
お客はチラホラといたけど
年齢層は高めで私ぐらいの年齢の人はあまり見られなかった
店員の女性の方が私を席に案内しようとすると
窓際の席から声がかかった
ここに来たのは初めてだし
もちろんツレを連れてきた覚えはない。
深く被った帽子からチラッと覗いた目を見て
息を飲む
鼓動が早くなっていくのが分かる
店員が私を案内して席を離れると
正面に座るその人物はこちらの目をしっかり捕えて
そういった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。