突然、あなたが姿を消した。
俺らがいくら探したって無理だった。
俺は気づいた。ジミナが何か知っている事を。
明らかに動揺、どこか意識が飛び、集中出来ていなかった。
そしてある日、涙を流した。
他のメンバーも異変を感じ、話を聞くことにした。
でも、ジミナは何も答えてくれなかった。
ずっと下を向き、どこか寂しげな顔で時より涙を流す。
そんな時間を過ごして居るうちにメンバー達は、諦めかけていた。
でも、俺は諦めなかった。だって、ジミナの涙を流す理由。苦しめる理由。全てから解放させてあげたかった。楽になって欲しかった。
それが1番だめな行動だなんて知りもしなかった。
いいと思いやっていた事は全て間違っていた。
それが俺の唯一の後悔……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!