第8話

8話
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2022/09/26 15:35
かやは優しくしてくれた
私はどんどん
心を開いていった
私は思った
かやに
"必要とされてる"
親からも
先生からも必要とされなかった私が
『誰かに必要とされているんだ』
勝手にそう思ってた
でも本当は違った
かやは私のことを嫌っていた
かやに私は必要じゃなかった
これまでの人生
そう長く生きてもいないけど
これまでの人生で
一番絶望した瞬間だった
本当に私は
誰にも
必要とされていない
いらないものなんだ
死んだも同然だ。
だから今は、他のものに没頭していたい
でないと本当に私は
壊れて死んでしまう
 

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