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2021/06/11

第42話

その時は、突然

「麗奈、昨日お見舞い断っちゃってごめんな?学校の奴らがみんなで来るって言うから」
「ううん、全然」
「あいつらと来たら、彼女はどこだ彼女はどこだーってそれしか言わねーの」
「ははっ、それじゃあやっぱり、私お見舞い来た方が良かったんじゃないの?」
「駄目駄目!そしたらあいつら更にうるさくなるから。」

ただえさえうるさいのにさぁー。困った風にしてるけど、柊は楽しそうに、懐かしいものを思い出すように言う。

「ちょっと喉乾いたし、何か買ってくるね。柊何か欲しいのある?」
「じゃあお茶をお願いしますっ」
「お茶ね、分か__」
「待って!やっぱ水!」
「ふはっ、はーい」



笑いながら病室を出た。


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一回にある購買へ行く途中で子どもたちが遊んでいるのを見て、笑みがこぼれる。
楽しそうだなぁ
でも、今こうして楽しそうに遊んでいる子たちだってみんな何かの病気を持っている。
見た目では分からないのに。
みんなそうだ。
このはいつも笑顔で明るいけど、色んな人が悩み相談するから実は一番疲れていて、時にはどんなアドバイスをすればいいのか悩むことだってあるそうだ。
そんな自分を分かっているから自分を制御している。
湊だって、周りから見ればいわゆる"バカキャラ"のムードメーカー。
でもほんとはバカなんかじゃない。
多分あの人は、バカになることを頑張っているんだ。みんなのために。盛り上げるために。


そして自分でもそれを楽しんでいる。
今はお医者さんのための勉強か……。


本当は、本当に……真面目なんだ。
みんな、目に見えているものが全てじゃないから、中を知る必要があるんだ。
仲がいい人なら尚更だ。
なーんて、カッコつけてみたけど3分の1くらいは、遊んでいる子どもたちを見ていた看護師さん達が話しているのが聞こえてちょっと貰っちゃっただけ。
でも、本当にそうだなって、私は思う。
購買に着き、頼まれた水と自分用のお茶を買い、2本のペットボトルを手にして病室へ戻った。
エレベーターで3階まで行き、廊下へ数歩出たときだった。
向こうからお医者さんや看護師さんがベッドを押して私の方にあるエレベーターへ向かっている。

「榊原さん!落ち着いてください大丈夫ですよ!」
「榊原さん!」

ベッドとすれ違う。
今……榊原って言った……?


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