ついに、この日がやってきた。
ごくり、と唾を飲みこむ。
え、何の日かって?
それは………
ゔぁくんからDMをもらった日から、
私は悩みまくった。
夜しか眠れないほどに。
推しとファンの関係、業務に手がつくのか。
アンチやリアコさんに叩かれたりしないか。
不安がたくさんあった。
でも、ゔぁくん本人からDMをもらった。
フォロバされた。
やってほしいと言われた。
フォロワーさんにも、「私にやって欲しい!」
と何回も言われた。
だから、
うじうじ悩まずに、
わからない未来を見るより、
やってみることにした。
私の面接の時間はもうそろそろ。
さっき、前の人が出てきたばっかりだ。
その人は興奮気味に出てきて、顔を赤くしていた。
きっと、48が好きなんだろう。
それか、うまくやれたか。
そう小さくつぶやいて、私はスマホを見た。
画面には、ゔぁくんからのDMが表示されている。
お守りに、とさっきから見返してる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!