穂花side
私たちは、毎日夕飯の後に訓練をする。
毎日頑張って体力とか技術を少しでも上げようとしている。
私は、その日の気分によってやることを変える。
今日は、ナイフでもやろうかな、と思った時、
ゆーやが叫んだ。
みんなの動きが一瞬止まる。
そう言ってるけど、血がたくさん出てる。
私は血が嫌い。人を殺した時に流れるものだし、
苦い思い出があるから。
少し慣れたけど、血、特に仲間が流す血は、
怖い。
みんながこっちを見た気がしたけど、
私はそのまま後ろに下がっていった。
そして…
ドンッ
まっすーにぶつかった。
今日は訓練になる気がしなかった。
休んで、明日からまた頑張ればいいか。
ベットに入っても、まだゆーやが血を流してるのが
目に浮かぶ。
私にとって、血は恐ろしいもの。
人を殺した証。
自分が傷つけた証拠。
もう、見たくないもの。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。