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第2話





"ほら笑って"




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心春
ヘリクリサム


突然、心春こはるが口を開いた。

静かな『へや』に、心春の澄んだ声が響く。
えっ……?
ヘリクリサム??
心春
そういう花があるんだよ!
すごく可愛いんだよ

心春がクシャッと笑う。

瞳が綺麗な弧を描き、小さなえくぼができる。

そんな心春の方が可愛いのに。

なんて、呑気に考えてしまう。

ヘリクリサム。

聞いたことない花だ。

心春はこんな風に、突然おかしなことを言うことがある。

心春
今は4月だから……もうすぐ6月ぐらいには咲くよ
心春
この『へや』にも……いつか飾ろうかな


心春が『へや』をぐるりと見渡す。

殺風景な教室だ。

確かに、花があったら少しは華やかになるのかな。

私は心春に微笑んだ。
そうだね。
いつか一緒に飾ろう




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うい

私の名前。

冷たい心を持った、感情を持たない女の子。

それがこの私。

誰のことも愛さない。

誰からも愛されることのない。

毎日、生まれたときから同じ日を繰り返して。

悲しくなることはないけど、嬉しくなることもない。

それでもいいんだ。

自分を守るためには、誰かに心を許しては駄目。

許さない限り、裏切られない。

私は傷つかない。

ほら、私の心に傷なんてないでしょ?

でも、なんでかな……。
















____何で私の心はこんなに冷たく、色がないんだろう。







なんでかな……。

私にはわかんないや。

私に感情なんて、ないんだから。