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第15話

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" 綺麗だね "













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あ……


ハラハラと散っていく私の髪。

瑠璃色の髪が……私の周りに無造作に落ちていく。

心春が……

綺麗だと言ってくれた私の髪。

こんなに呆気なく散ってしまった。

腰まであった髪は、肩よりも短くなってしまった。

心春が綺麗だと言ってくれたあの日から、ずっと大切に伸ばしてした髪。

だったのに……。
×××
うっわ〜
こいつ泣きそうな顔してる(笑)
×××
ざまあみろ
×××
告げ口なんかしたら、どうなるかわかってるよね?


そう言い残すと、「私をモノとしか見てない奴ら」は大声で笑いながら、去っていった。

私はその場に座り込む。

……いくらなんでも酷い。

髪を切るなんて。

この髪は心春が綺麗だと言ってくれた髪だったのに。

心春が触ってくれた髪だったのに。

……だから早く死にたいんだ。

もうこれ以上傷つきたくない。

もう辛い思いなんてしたくない。

死んだら、全てから開放されるんでしょ?

耐えてきた。

今までずっと。

感情を押し殺して。

でも……本当は心の奥でずっと叫んでた。

誰にも届かない私の叫びは。

今でもずっと胸の中。

もう……嫌なんだ。

「私をモノとしか見てない奴ら」なんかに感情を動かされる私も。

私を産んだ「オカアサン」も。

誰か。

お願い。
























_____死んでもいいって言って。



















心春
死なないで




私は死にたい。

前なら、そうきっぱり言えた。

だけど……今は。

頭のすみっこで「ナニカ」がそう言うことを遮るの。

死にたい死にたい死にたい。








_____生きて。








そんなこと言ってくれる人、私はこの世界でたった一人しか知らない。

死ぬことしか希望のなかった私の。

たった一つの。









______生きる理由なんだ。














心春
死なないで、うーちゃん



心春が私に手を差し出す。

出会ったあの日みたいに。

心春があの『へや』から出てきてくれた。

また……救ってくれるの?

私なんかを。

心春の前だと甘えてしまう。

弱くなってしまう。

もう……「ヒトリ」になりたくない。

「フタリ」の幸せを知ってしまったから。

私は弱くなったけど。

きっと、大切な何かをもらった。

心春の前なら、いつでも笑顔になれるはずなのに……。
心春……

私の瞳から熱いものが落ちていく。

大きな雫が一つ一つ。

私の思いと一緒に。

たすけて……

私は初めて泣いた。