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第1話

非日常の始まり
2,114
2019/01/14 07:08
いつものように出勤し席に着く。

皆は挨拶をしたり世間話をしたりとガヤガヤしている朝の時間。

課長が来ても挨拶をして終わり。

勿論影の薄い俺に気づくわけもない。

そんな俺の前の席に座る、1人の女性。

名前も覚えてないが、唯一話しかけてくる人。
あなた
あなた
おはようございます。先輩!
中村倫也
中村倫也
おはよう。
あなた
あなた
今日もクールですね…笑
中村倫也
中村倫也
クール…?
あなた
あなた
はい!もっと皆と絡まないんですか?
中村倫也
中村倫也
絡む理由が無い。世間話をしに来ているのでは無いからな。
俺はパソコンに目を移して仕事を進める。
あなた
あなた
本当に謎な先輩。
女という生き物はそうだ。少しでも冷たくするとすぐ嫌う。
あなた
あなた
でもそんな先輩もっと気になりました!笑
中村倫也
中村倫也
は?
俺は驚いた。振りほどいて尚も絡もうとする人が居たのか。
あなた
あなた
昼ごはん一緒に食べましょうね!
そう言うと彼女はパソコンを閉じて皆の元に向かった。

今この状況こそ、初めての体験だ。
中村倫也
中村倫也
はぁ……
あなた
あなた
終わりました〜?
中村倫也
中村倫也
ち…近い!
彼女は俺のパソコンを隣から覗き込む。
あなた
あなた
意外と照れ屋ですか?笑
ほら!昼ごはん食べましょう!
いつもは自分の席で食べるが、彼女に連れられ休憩スペースの端で食べる事に。
あなた
あなた
先輩…お弁当なんですね!
中村倫也
中村倫也
当たり前だろ。栄養などを考えて自分で作るのが普通だ。
そう言うお前は買い弁か。
あなた
あなた
はい…料理苦手なんです!
中村倫也
中村倫也
ダメだな。
あなた
あなた
わ…傷つきます。!
中村倫也
中村倫也
女は、男に料理を振る舞うのが普通だろう。
彼氏も出来ないぞ。
あなた
あなた
分かってますよ…。でも!そう言う先輩も私の名前は覚えないし、彼女に嫌われますよ!
中村倫也
中村倫也
関わりを持たなければ名前は覚えなくても済んでいた。いきなり絡んで来たから分からないだけだ。彼女など、そもそも居ない。
あなた
あなた
なんか…毎回圧倒されますよ……。
でも驚いた…彼女居ないんですか?!
中村倫也
中村倫也
居ると思ってたのか?
あなた
あなた
はい!だって近寄り難いけど、絶対彼女の事幸せにしそうですし…?
中村倫也
中村倫也
残念だな。
彼女はサンドウィッチを食べ終え、デザートに手をかけた。
中村倫也
中村倫也
お前、野菜食え。さっきから栄養が足りてない
あなた
あなた
だって…野菜嫌いですもん!
中村倫也
中村倫也
女のくせに…最悪だな。
あなた
あなた
ひど~い…
俺は彼女を置いて弁当を持って自分の席に戻る。

彼女は俺をムスッとした顔で見つめながら席に着いた。

そして、仕事を終え俺は会社を出る。
あなた
あなた
先輩!!
中村倫也
中村倫也
なんだ。
あなた
あなた
飲みに行きましょ!
中村倫也
中村倫也
断る。
あなた
あなた
じゃ…じゃあ…料理教えてください!
彼女は俺に頭を下げた。
中村倫也
中村倫也
それも断る。
あなた
あなた
え?!先輩!なんでですか!
中村倫也
中村倫也
自分でやれ。
あなた
あなた
だって…先輩!お願いします!
俺の帰ろうとする方向の前に立ち何回もお願いする女。
中村倫也
中村倫也
はぁ……わかったから、頭上げろ
あなた
あなた
本当ですか?!
中村倫也
中村倫也
その代わり絶対に外で騒ぐな
周りの視線が痛すぎた…
あなた
あなた
分かりました!
中村倫也
中村倫也
で、お前の家に行って…
あなた
あなた
先輩の家で!!
中村倫也
中村倫也
はぁ?
あなた
あなた
汚いんでダメです!
俺は渋々タクシーに乗り、家に向かった。

何故か彼女はるんるんとしていた…

最悪だ。

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