しるこside
朝起きたらはこたろーが熱を出していた。
かるてっちーには買い物に行ってもらい、俺は寝ているはこたろーのそばにいる。
はこたろーの頭をなでる。じんわりと伝わる熱
そりゃ熱いですよね
さっき計った体温計には39度という数字が書かれていた。
はこたろーが寝ている間にお粥を作ろうと思いキッチンにたった。
はこたろーが起きて俺がいなかったらなんて言うだろうか
起きないうちにササッと終わらせちゃお
お粥って結構難しくない?
それって俺だけ?
まずはお米を研いで水を切る
次に鍋の中にお米と水を入れて中火でコトコトする。
そしたら少しかき混ぜて、ちゃんと沸騰したら弱火にし蓋をする。
調子に乗りはこたろーに卵がゆでもと思い、卵を取りに行く。
その時鍋の取っ手に服をひっかけた
落ちかけてる鍋を手でつかみキャチしようと手を伸ばす
が、
蓋は外れ足に落ち、鍋の中のお粥は腕にかかった。しかも、鍋を素手で触ってしまったのでとても熱い
終わった……
急いで鍋から手を離すとものすごい音を立てて落ちた。
どうしよう……
バタ…
はこたろーが倒れた。どうしよ俺こんな手で何もできないのかな…そんなのヤダ
もう思ったら涙が止まらなくて
どうしよう俺がこんな事になんなければはこたろーは倒れずに済んだのに
俺が余計なことしなきゃ……
―――――――――キリトリ線―――――――――
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。