空也side
今は買い物の帰り。薔薇ちゃんが「オムライス食べたい」とか言い出したから材料買いに行ってた。
正直一目惚れだったのかもしれない。
人質に取られているのを見ているときも美しいと思っていた。
でも、あと4年…。めいっぱい幸せにしないと。
とか言って走って帰った。
家に着き、ドアを開ける。
悪寒が走った。泥棒にでも入られたのか。
普通にソファに座ってた。安心した。
のも束の間。
よく見えなかったが薔薇ちゃんのお腹からは血が流れていた。
薔薇ちゃんが指を指した。そこには男がいた。頭から血を流している。近くには先の尖った草が落ちている。
薔薇ちゃんは男を指している指で草を出した。
薔薇ちゃんの体には花がすごいスピードで生えてきている。
俺は携帯をしまい、薔薇ちゃんの話に耳を傾けることにした。
俺と薔薇ちゃんの目からは大粒の涙がこぼれ落ちていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。