第24話

外伝(空也の過去)
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2021/06/04 23:12
俺は「いらない子」として生まれてきた。
お母さん
あなたなんか産まなきゃ良かった
お父さん
お前がいて良かったと思った事なんてない。
そんな言葉ばっかり。
空也(幼少期)
空也(幼少期)
早く死ななきゃ…
ずっとそう思ってたけど怖くてできなかった。
体には無数の痣が当たり前のように並んだ。
いつも理不尽に傷つけられた
空也(幼少期)
空也(幼少期)
(逃げ出したい)
ずっと思っていた。
誰か自分を必要としてくれるひとが助けに来て欲しかった
でも、また殴られるのがこわくて逃げ出せなかった。
そんなとき
お母さん
…あなたが………だったら……………った………のに!!
お父さん
五月蝿い…………が…………だから………悪いんだ………!
隣の部屋から怒号と大きな物音がした。
最初は自分も飛び火を食らうのではと震えていたが、すぐ静かになったので様子を見に行った。
空也(幼少期)
空也(幼少期)
……!?!?
お母さんはお腹から大量の血を出し、お父さんは首から血を出して倒れていた。
お父さんの手には包丁が握られていた。

お父さんとお母さんは愛しあっていたんだと思った。


多分お母さんを殺して後を追ったのだと思った。
なんてロマンチックなんだ。
空也(幼少期)
空也(幼少期)
…僕は?
  ぼ  く  は  だ  れ  に  も  あ  い  さ  れ  て  な  い  
空也(幼少期)
空也(幼少期)
っあ゛ぁああああああああああああああああ゛ぁ゛ぁ゛
お父さんの手から包丁を抜き取り死体を切り刻んだ。
ただ怒りで体が燃え尽きそうだった。
空也(幼少期)
空也(幼少期)
お前が
空也(幼少期)
空也(幼少期)
お前らが!!
空也(幼少期)
空也(幼少期)
僕はっっっっ!!!
自分がどうしたいのか、どうなりたいのかなんて分からなかった。
でもただ死体を切り刻んだ。
空也(幼少期)
空也(幼少期)
っ……はぁ…っ、
そこで僕は思い出した。
「逃げ出したかった」んだと。
なんで忘れていたんだろう。
もう僕を傷つける人はいない。
大切にしてくれる人と一緒に生きよう。いなければ
空也(幼少期)
空也(幼少期)
早く死にたい…
そう思った。
本心は「死にたい」で埋め尽くされていたが死への恐怖と明日の期待はどうも消えなかった。
生きるんじゃ無くて死に方を探す。
僕に与えられたのはそんな人生だけだと思った。










































… あぁ
空也
空也
早く死にたい。

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