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第4話

腹黒執事の彼にご奉仕されました
恋花
恋花
っふ……う、あっ

無意識に声が漏れる。
恋花
恋花
ふあっ! ……い、いや…‥
恋花
恋花
(やだ…こんなはしたない声……
でも、我慢できない……!)

目の前の彼がくっくっと声を押し殺すように笑った。
ルイ
ルイ
いかがです?お嬢様……ほら
恋花
恋花
もぅ………むりっ!
ぎゃあああああああ!!
いたたたたっ!!

足の裏。

ちょうど土踏つちふまずの部分を力いっぱい押されて、私は大きな悲鳴をあげてしまった。
恋花
恋花
(調子に乗った罰だ……)

すっかりイケメン彼氏に味をしめた私は、今日も今日とて行きつけのコンビニで例のカップ麺を買ってしまった。

でもまさか「ご奉仕いたします」の言葉がこんな結果になるなんて……。



ルイ
ルイ
お嬢様はお可愛いですね
こんな小さな力で悲鳴をあげるなんて

ニッコリと弧を描く上品な口元、端正な顔つきは言わずもがなイケメン。

でも、目の奥はまったく笑っていない。
恋花
恋花
(このイケメン……性格が悪い!
イケメンの皮を被った鬼だ!!)

足の裏はひりひりと痛む。

でも痛みのおかげか、いつものイケメン限定のコミュ障は発動しない。
恋花
恋花
あ、あの……もう大丈夫です
ルイ
ルイ
……そう、ですか

案外あっさりと身を引いたかと思えば、彼は少し寂しそうに眉を下げた。
恋花
恋花
(う…そんな顔ズルい!これじゃ私が悪者みたい……)
恋花
恋花
……そうだ!
あの……ルイさん?は
イケMEN!カップ麺のこと、
なにか知ってますか?


ずっと聞きたかった質問。

床に転がる『イケMEN!』のカップを拾い上げ、
飛び出してきた本人に思い切って聞いてみる。

ルイ
ルイ
お嬢様!ぜひルイ、とお呼び下さい
私は貴女の執事で彼氏なんですから
恋花
恋花
え、はい、、る……ルイ!
ルイ
ルイ
はい、何でしょうお嬢様?


光栄ですと言わんばかりに微笑んだ彼は、さっきの鬼とは大違い。
恋花
恋花
あの、ルイの出てきたカップ麺……
明らかにファンタジーすぎて
恋花
恋花
おかしいですよね…?
でも、、私の妄想じゃないみたいだし
ルイ
ルイ
お嬢様――

呼ばれたと思うと、手を掴まれ手の甲にキスが落とされた。
恋花
恋花
ひぇっ!!

手の甲がじわりと熱くなる。
ルイ
ルイ
ファンタジーだなんて酷いっ!
この私が存在しないとでも?

憂いを帯びたルイと目が合って、鼓動がトクトクと速まっていく。
恋花
恋花
ぅ……でも、普通
カップ麺から人は出てこないです
ルイ
ルイ
お嬢様は随分と、頭がお悪いのですね
脳みそがカエル程度だとお見受けします
恋花
恋花
へ……?!カエル?!

そ、そのバカにしたような笑顔は何?!
恋花
恋花
(やっぱり優しそうに見えて、鬼だ!!めちゃくちゃ腹黒い!)
ルイ
ルイ
ほら、こうやって……
恋花
恋花
ひゃ!!


今度は手首へキスが落ちてくる。


ルイ
ルイ
この熱が幻だとでも?
恋花
恋花
な、なにを!!
ルイ
ルイ
何って、ご奉仕ですよ

そして勢いよく引き寄せられ、ぐっと顔が近くなる。
恋花
恋花
し、執事ってこんな
ご奉仕もするんですか?
ルイ
ルイ
いえお嬢様にだけ“特別”、ですよ?
   


   特別…

         特別……

               特別…………



聞き惚れるような上品な声が耳元で響いた。
ルイ
ルイ
ト・ク・ベ・ツ です
恋花
恋花
(特別なんて初めて言われた……)


ぶわっと頭に熱がのぼって、自分でも顔が真っ赤になったのが分かる。

ルイ
ルイ
お嬢様はそうして、
ただ頬を赤くしているのがお似合いです
恋花
恋花
(……ん、?あれ……これって、
自然とカップ麺の話そらされた?)


ルイの上品な笑顔は何を考えているかわからない。

ルイ
ルイ
その小さな脳みそでは、どうせ
答えにはたどり着けませんよ
恋花
恋花
え…(ま、またバカにされた?!)
ルイ
ルイ
お嬢様はずっとイケメン大好きな
脳内お花畑女子でいればいいのです
恋花
恋花
ひ、ひどいですよ!!
ルイ
ルイ
真実でしょう?
貴女は所詮、片思いの相手に
告白もできない臆病者ーー




         ペチン!!


ルイ
ルイ
っ……!
恋花
恋花
イケメンだからって
言っていいことと
悪いことがあります!


突然のビンタに面食らったルイ。

彼は頬を押さえてぽかんと固まっている。
上品な笑みが初めて崩れたみたい。
恋花
恋花
(え…あれ!!わ、私なんてことを!
……イケメンに、端正なお顔に
ビンタ喰らわしちゃった!!!!)
恋花
恋花
ご、ごごごめんなさいっ!!つい!
ルイ
ルイ
はぁ………お嬢様?
恋花
恋花
はい
ルイ
ルイ
今のはもしかしてビンタですか?
恋花
恋花
へ!? そ、そのつもりです
ルイ
ルイ
あまりに可愛いビンタなので
驚いてしまいました
恋花
恋花
か、可愛いってーー
ルイ
ルイ
ですが、お仕置きです


ちゅう……
恋花
恋花
痛っ!
ネコちゃんタイマー
ニャ――ン!
ニャ―――ン!!
3分経ったニャ―――ン!!


タイマーが鳴った次の瞬間、彼はすでに消えていた。

手の甲がジンジンと痺れて、赤い跡に気づく。
恋花
恋花
こ、これって……さっきの!


それがキスマークだと理解するまで少し時間がかかって、ルイは幻じゃなかったと思い知る。


恋花
恋花
あれ……でも、どうして彼
私が告白できなかったこと知ってたの?


私は小さな脳みそをフル回転させたけど、
悔しいけど『イケMEN!』の謎は深まるばかりだ。