第18話

#17 実る恋

957

2020/04/20 03:25

私は荷物を持ち家を飛び出した。

向かった先は……

あなた

おうち、ここだよね…
突然行って引かれないかな…？






















少し、躊躇しながら、インターホンを押す
心臓がバクバクなっている。

あなた

研磨！

孤爪研磨

…あなた！？

あなた

あの、さ。
7年前の返事…

孤爪研磨

…入りなよ。寒いでしょ。

あなた

うん、ありがとう

あなた

研磨の部屋、変わってないね

孤爪研磨

…別に変える必要ないから変えてない

あなた

そーゆーとこも、変わんないね

孤爪研磨

…最後の新幹線で来たんでしょ…？

あなた

うん、明日の始発で帰るよ

孤爪研磨

……三連休の間いていいよ

あなた

本当…！？助かる…！

孤爪研磨

で、答えは…？

研磨の顔が近くに来る

あなた

私、恋が何かわかったよ。
初恋、してる。

会えば目で追っかけちゃうし、いつでも会いたくてたまらないし…会えないと悲しいし、一人占めしたい…

研磨、

孤爪研磨

待って。
おれが迎えに行くって言った。
だから俺から言う。











あなた、好きです。
おれでよければ付き合って…ください

あなた

もちろんです、

孤爪研磨

泣いてるの…？

あなた

7年の間も気付かなかった…
なのに受け入れてくれて、嬉しいの…

研磨が私に抱きついてきた。

孤爪研磨

おれはいつまでも待つつもりだったよ
……今までも、これからも、大好き

あなた

…7年前と同じ状況だね

あなた

私も大好きだよ、研磨

ぐううううううううぅぅぅ
研磨のお腹がなる

孤爪研磨

…ご飯、つくって…？

研磨が上目遣いで見つめてくる

あなた

…っ！
わかった、なにがいい？

孤爪研磨

…おむらいす

あなた

わかった、待ってて

研磨の部屋から出て、キッチンへ向かう。
すると、研磨も着いてくる。
私は支度を初める

あなた

…ずっと見てるの？

孤爪研磨

うん、見る

あなた

なんで笑

孤爪研磨

…かわいいから

研磨が微笑む

あなた

…そんなこと言って…
アップルパイくらいしかでないよ…！

孤爪研磨

アップルパイ出るの…！？

あなた

嬉しそうだね笑
作るよ、アップルパイ。

孤爪研磨

ありがと、あ、お風呂沸かしてくる

あなた

ありがとう

一人でご飯を作っていると、研磨が戻ってきた

あなた

できたよ、オムライス

孤爪研磨

お風呂のとこにおれのパジャマ置いてあるからそれ着て…おれのしかないけどごめん

あなた

ううん、貸してくれてありがとう、さ、ご飯食べよ

孤爪研磨

うん、いただきます
…ん、おいしい

あなた

良かった…！
研磨ママは今日は、？

孤爪研磨

出張。
この三連休親いないからいて大丈夫

あなた

ありがたいです…！
研磨はこの三連休は？

孤爪研磨

梟谷ってとこと練習試合。
あなたもくる？

あなた

え、いいの…？

孤爪研磨

家にいちゃ暇でしょ。
音駒のマネージャーやってよ。
ね、クロ。いいでしょ？

あなた

え、クロ！？

黒尾鉄朗

なんでお前わかんの〜…

孤爪研磨

…トサカがチラチラしてた。

あなた

いつからいた…？

黒尾鉄朗

飯食い始めたあたりから

黒尾鉄朗

俺研磨の家の合鍵持ってるし

あなた

え…

黒尾鉄朗

いやー実ったねえ
おめでとうおめでとう

あなた

ありがとう…？

黒尾鉄朗

じゃあマネージャーよろしくー
明日二人起こしに来るわ
お前ら寝起き悪かったろ

あなた

…ごめんなさい

孤爪研磨

…認めるんだ…

黒尾鉄朗

じゃあなー程々に寝ろよー

クロが帰っていく。

黒尾鉄朗

(付き合った初日から泊まりとかなんだよそれ…
…っ！俺も、好きだったのにな…)

あなた

じゃあ私、お風呂貰うね

孤爪研磨

わかった、部屋にいる

あなた

わかった

研磨宅のお風呂に入る

あなた

(胸の高鳴りがやまない…
きっと、これが恋心…)

孤爪研磨

(…おればっかり意識してるみたい…)

お風呂から上がり、研磨のパジャマに袖を通す

あなた

(研磨の匂いだ…ふふ)

孤爪研磨

…なにしてるの…？

あなた

え、びっくりした…
……研磨の匂いを、嗅いでました

孤爪研磨

さすがにおれのでもぶかぶかだね

孤爪研磨

じゃあおれ、お風呂入るから
好きにしてて

あなた

うん、ありがとう

孤爪研磨

(匂い嗅いでましたとか…！
なにそれ、かわいい…)

あなた

(見られちゃった…！
恥ずかしい…！)

研磨がお風呂を終える

孤爪研磨

クロに寝ろって言われたし、早く寝よ

あなた

うん、そうだね、じゃあ私ソファーで…

孤爪研磨

…何言ってるの、風邪ひくよ？

孤爪研磨

おれんち布団とかないけど、ベット狭くないからいいよ、一緒に寝よ

あなた

さすがに申し訳ないよ…！

孤爪研磨

……はぁ…
いいの、おれが一緒に寝たいの

孤爪研磨

…ほら、おいで

ベットに座った研磨がベットを叩く

あなた

…うん、ごめんね

二人が並んで寝る
二人の体温で布団があったまっていく
心臓がバクバクしてる

孤爪研磨

…あなたの心臓の音、聞こえる…

あなた

え、ごめん…

孤爪研磨

大丈夫だよ、今日は何もしない

あなた

今日「は」…？

孤爪研磨

初日だからね。
明日は覚悟しといて

あなた

……っ！

孤爪研磨

…なーんだ、純粋じゃなかったんだ

あなた

ちが、周りの影響で…

孤爪研磨

安心したよ、明日、ね
おやすみ、あなた…

お互い背を向けて寝ていた。
でも、お互い、顔は真っ赤。

孤爪研磨

(余裕のある男演じちゃった…
余裕ないよ、…
明日、クロに色々聞かなきゃ…)

あなた

(明日、何されるの…？
え、私たちまだ16歳だよ…！？
どうしよう、緊張する…)

二人を乗せて、夜が更けていく…





















わぁい！研磨大好き！
ごめんね、結局最推しになってしまいました笑
描きながらにやにやしちゃって…
私、布団の中でネタ考えるんですけど、にやにやしちゃって寝れませんでした笑
次の回は純粋に元気な回。 
その次の回が不純です。(察して)
次の次の回は見るの注意してね！
次の回は、梟谷初登場だぁ！
まだまだ男同士の恋愛バトルは続きますよ！
研磨と付き合ったのはこの小説の一章完結。
これから第二章。あなたを略奪しに来る男どもと守る研磨編。
どうぞ、よろしくお願いします