第6話

愛してくれなきゃ嫌いだ🖤💗
8,662
2021/05/01 12:17
(💗side)



蓮「あぁ、俺まじ阿部ちゃん好きだわ、」



ほら、またそうやって
めめは阿部ちゃんを"恋人"を見るような
目で見るんだ、



阿部ちゃんだって嬉しそうにしちゃってさ、



『なんなんだよ、』



拗ねたって大人気ないだけだって分かってる、



めめより年上なのに
こんな事で拗ねてるなんて子供みたい、




今日の撮影の時だって俺が居るのに



蓮「恋人にするなら阿部ちゃんがいい!」



なんて言ってた、



『なら…阿部ちゃんと付き合えばいいじゃん』



小さい声で言った独り言は
誰にも届くことは無く
ただ虚しく消えていく




蓮「佐久間くん?帰るよ!」



撮影を終えためめが荷物を持って
"行こう"と俺を呼ぶ


なんだよ、さっきまで
阿部ちゃん、阿部ちゃんって
言ってたくせに…、



『…帰んない、』


蓮「え?どうして?」


『今日は…照と帰る、』


照「えっ!俺?」


驚いた顔をして俺とめめを見る照


『ダメなの?』


目をうるうるさせて そう聞くと


照「いや、ダメじゃねぇけど、」


少し困った顔をして俺を見る



蓮「どうして岩本くんと帰るの?」

蓮「今日は一緒に帰ろうねって約束したじゃん」


少し怒った顔で言うめめに



『阿部ちゃんと帰ったら?』


蓮「えっ?」



ほら、また大人気ないことを言ってしまった



蓮「佐久間、くん?」


めめが何か言うとしてたけど聞くのが怖くなって



『俺帰る!お疲れ、』


皆に挨拶をして自分の荷物を持って
逃げるように楽屋を出た







蓮「はぁ…ッ、はぁ…ッ、佐久間くん!」



楽屋を出て廊下を走っていると
後ろからめめがお掛けてくる



『く、るなっ!』



めめの足の速さに勝てるわけも無く
すぐに腕を掴まれてしまう




『離せよ、』



蓮「どうして逃げるの?」



今めめを見たら俺はきっと泣いてまう、



『…めめは阿部ちゃんが…』


蓮「ん?阿部ちゃん?」



『阿部ちゃんが…好き?』



気づけばめめと目が合っていて
俺の目からは涙が零れ落ちる




ほら…泣いてしまった、



俺、めめより年上なのに、



蓮「佐久間くん?おいで?」



フワッと手を広げて俺を呼ぶ



それに吸い込まれるかのように
めめの胸に抱きつくと



めめも優しく俺を抱きしめて頭を撫でてくれる



蓮「俺は佐久間くんが好きだよ?」


『でも…恋人にしたいのは阿部ちゃんでしょ?』



めめの服をギュッと握りしめてそう聞くと
めめは"ふふっ"と笑う



蓮「嫉妬してくれたの?」


『は?』


蓮「嬉しい…佐久間くん全然嫉妬してくれないもん!」


蓮「俺ばっかり嫉妬してるんだもん!」


『え?』


めめを見るとフワッと笑って


蓮「康二に引っ付くのもいいけど、たまには俺にも来てよ?」


『う、うん、』


蓮「可愛い…、」



チュッとおでこにキスをし
耳元で"愛してるよ"と囁いた





.


〜END〜

プリ小説オーディオドラマ