第17話

俺の言うことは絶対#7🖤💙
8,011
2021/05/08 01:45
(💙side)


蓮が俺の前から居なくなって
5年が経っていた



高校も卒業して俺は今日大学を卒業する



大学では友達作りはせずに
ただただ静かに過ごした4年間、



俺は蓮だけを信じて
蓮だけを待っていた



『はぁ…、』



卒業式で貰った花束を抱えて
4年間お世話になった学校を出る



後…何年待てば
蓮は俺を迎えに来るんだろう、



もう俺の事忘れちゃったのかな、



今日は執事に迎えに来ないでいいと伝え
1人トボトボ歩いて家に帰る



ガチャッ



家に着き自分の部屋に行き
重たい体をソファーに預ける



スーツを脱ぐのも面倒で
そのままゆっくり瞼を閉じると



ガチャッ


俺の部屋の扉が開く



『…今は1人にして、』



俺が家に帰ってきたのを気づき
執事が部屋に入ってきたんだろう、


扉の方を見ることはせずそう言うと



ゆっくり俺の方に近づいてくる足音



目にかかった前髪を優しく指でどかされる



『はぁ…1人にしろって言ってんだろ!』



パッと目を開け手を振り払うと



蓮「どうしたの?疲れちゃった?」



『えっ…、』



ずっと会いたかった人が俺の目の前に居て
俺の大好きな優しい笑顔で俺を見つめてた



『どう…して、』


蓮「翔太、ただいま」


蓮「待っててくれた?」



フワッと俺を抱きしめ
懐かしい俺が大好きだった匂いに包まれる



蓮「翔太の執事に戻れるように沢山勉強したんだ、」



蓮「必ず迎えに来るって言ったでしょ?」



そう言って両手で俺の頬を優しく包み




蓮「俺の言うことは絶対、」



蓮「翔太を裏切ったりしないよ、」




そう言って優しく俺にキスをした






.


〜END〜

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