第9話

隠し事#3💜💙
8,172
2021/05/03 02:54
(💙side)



"明日になれば治ってますように"
そう願って眠りについた



俺の願いは叶うことは無く
昨日よりも酷くなっている足



『いッ!』


少し歩くだけでも痛い足に
本当に収録なんて出来るんだろうかと
不安が襲ってくる



収録までに時間があるから
皆でソファーに座っていると
ふっかが俺を心配して声をかけてくれる



ふっかと目が合えばバレてしまう気がして
俺は携帯を触ったまま冷たく言い放った



優しく頭を撫でられ不安の言葉が
出そうになるのをグッと耐えた





あれから数分が経った、



後少しで収録が始まる、



深「翔太、」


いつもより低い声で俺を呼び俺の前に立つふっか


そんなふっかを俺はまた見ることはせず
携帯を触り続ける



深「足痛てぇの?」


『えっ…、』



びっくりして携帯から目を離し
ふっかの方を見ると少し怒った顔で俺を見ていた



深「どっちの足?見せて、」


そう言ってふっかはしゃがみ
俺の足に触れようとする



『大丈夫だって!痛くねぇよ!』


そんなふっかを止めようと俺がそう言うと



深「痛くねぇなら足見せて、」


『何でだよ…ヤダよ、』


そう言うとふっかは呆れたような顔をして
俺のズボンの裾をゆっくり捲った



ズボンを捲ると朝よりも少し腫れている
足が現れる



深「…どうして言わなかったの?」


さっきの怒っていた顔ではなく
優しくて、でも少し悲しい顔をしていた



『ごめん…』


『ふっかに心配かけたくなかった、』


下を向いてそう言うと


深「翔太にとって俺は何?」


『え?』


深「俺は翔太の彼氏でしょ?」


そう言ってフワッと笑い俺の頭を撫でる


深「恋人の心配するのは当たり前だし、」


深「俺は誰よりも先に翔太のことを守りたいよ?」


"守らせてくれないの?"
なんて意地悪な顔をして俺の顔を覗く



ずるい…、
そんなこと言われたら
"嫌だ"なんて言えない、


『ごめん、』


深「これからはちゃんと言ってね?」


『ん、』


俺が目を逸らして返信をすると
"ちょっと待ってて"そう言って
ふっかは照の所に行き



いつものおチャラけてるふっかではなく
真剣な顔をして照と話し合う



俺はそんなふっかを好きになった、



いつもふざけているように見えて
裏では皆をしっかりまとめる
裏のリーダー的存在…、




俺はそんなふっかが大好きだ、






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