第68話

君ともう一度#1🖤💙
5,234
2022/10/27 02:12
💙side.




高校生の時、俺は好きで好きで
たまらなく好きな恋人が居た。



毎日が幸せでキラキラしていて
"翔太くん"って優しく呼ぶ声が大好きだった。




なのに"翔太くん別れよう"
そう言った君は突然俺から離れていった。



幸せでキラキラしていた世界は
一気に暗闇へと落ちていった。



もう、俺の人生でこれ以上の恋愛は
きっと経験することはないと思う。





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



深「翔太!今日のキャスト」



そう言って俺に資料を渡す同僚のふっか



『…あぁ、ありがとう』



深「今すげ〜人気の新人俳優」



ペラペラ資料を捲り目を通す俺に
今日の俳優の事や仕事内容を伝えてくる



芸能関係の仕事につき
気づけば5年が経とうとしていた。



今日はCMの撮影で俺は朝からバタバタと
作業を進める




深「あ、来た。」



ふっかの言葉に資料から目を離し
新人俳優とやらに目を向けると



『……え、』



「おはようございます!目黒蓮です。」


「本日はよろしくお願いします」




そう言って深々と頭を下げる
5年前に別れた蓮が居た




深「今日はよろしくね〜!はい、これ衣装」



蓮「ありがとうございます!」



何も知らないふっかはいつもの様に
今日の衣装を渡す



そんなふっかに蓮はニコッと笑いかけた



昔と変わらない蓮の笑顔に
ギュッと締め付けられる俺の心臓



忘れられなかった。
忘れるはずがなかった。



凄く好きだったから、
大好きだったから、




なのに、久しぶりに会った蓮は
俺の知っている蓮とは遥かにかけ離れていた。





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