第30話

俺の初恋は兄だった2#3💛💗
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2021/05/16 09:00
(💛side)



大学で仲良くなった
ふっかと宅飲みしてお互い酔っ払って
起きたら家に大介が来てた



2人に飯を食わして
ふっかはバイトがあるからって
帰って行った



大「深澤さんいい人だね、」



下を向いて少し悲しそうに言う大介



『ん?あぁ、うるさいけどね』



そう言うとチラッと俺の顔を見て



大「…すき、なの?」


小さな声でそう言った



『は?』


大「いや…何でもない」



こいつ俺がふっかの事 好きだと思ってる?


『どこを見て俺がふっかの事好きなように見えた?』



俺はずっと大介が好きで
このままじゃダメだって分かってるから
実家を出た



なのに…ふっかが好き?
んなわけねぇだろ、



大「深澤さんと話してる照…」


大「楽しそうだったから、」



目に涙を溜めてそう言った大介を
今すぐ抱きしめてあげてぇけど
それを出来ない俺は本当に臆病者だ、



『ふっかは友達だよ、』


『好きでも嫌いでもない』



そう言ってワシャワシャ大介の頭を撫でて



『ほら、家まで送ってやるよ』


大「えっ…」



"まだ帰りたくない"という顔をする大介
俺もまだ帰したくないけど…、



このまま一緒に居たら
この"好き"って気持ちを我慢できなくなる



『ほら、行くぞ?』


渋々立つ大介を横目に
まだ寒い夜の道を2人で歩く



『最近1人で飯食ってんの?』


大「うん…」


『友達は?』


大「…、」



昔っから友達を作るのが苦手で
俺にばっか引っ付いていたから
実家に1人置いてきてしまって
少しの後悔と罪悪感がある、



1人が嫌いな癖に
大介は寂しがり屋で人見知りだから…



そろそろ家に着こうとした時



大「ねぇ、照?」


『ん?』


大「照は…俺の事嫌いになった?」


『えっ、』



大介のこと嫌いになるはずねぇのに
今にも泣き出しそうな大介の顔に
俺は思わず大介を抱きしめていた





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