(💜side)
放課後になるといつも
?「先生〜もう職員室行くの?」
?「こんど遊びに行こうよぉ」
廊下で女子生徒に止められる
女子生徒の相手をしていると
少し悲しい顔をした渡辺が
こちらを見ていて話しかけようとした時
クルっと俺に背を向けて去って行った
『お前ら早く帰れよ?』
女子生徒にそう言って
小走りで渡辺の後ろを追いかける
職員室に入って行く渡辺が見えて
ゆっくり職員室を覗くと
阿部が渡辺の頬に手を添えてニコッと
微笑み渡辺は顔を赤く染めていた
『お前ら…何してんの?』
俺の声にピクっと肩を震える渡辺に
ニヤッと笑う阿部
翔「せん、せい、」
『渡辺…阿部と何やってんの?』
お前は俺の事が好きなんじゃないの?
どうして阿部に顔を赤く染めて照れてんの?
翔「…先生、違っ」
今にも泣きそうな顔で俺に近づいてくる
渡辺の頭をポンポンと撫でながら
『阿部イチャイチャするなら違う所でしろよな』
何て大人気ないこと言ってしまう、
渡辺?別にいいんだよ、
俺たちはまだ付き合ってもないんだから
お前が誰を見ようが
俺はお前に何も言わない。
いや…言えない、
.
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。