第13話

聞いておけば…
249
2018/08/02 21:59
宇根 颯斗が転校してきてから約一ヶ月がたった。


相変わらず雅と萌の男好きは止まらない。龍と宇根 颯斗だけでなく陸上部全体が迷惑しているのだ。


だからなのか部活内の空気がほんの少し沈んでおり、大会に向けての練習にも身が入っていない人が多かった。
凛
ったく…なんとかなんないのかな、あの2人
楓
…いい加減にしてほしいよね
私と凛は口々に愚痴を吐いていた。


……朝っぱらからこんなことを言うのもあれだけど…ま、気にしないで。
龍
俺も気に食わねーよ。あの2人
凛
おや、龍さん……なになに?また構ってほしいの〜?
龍
だーかーらー!違うって言ってんだろ!////
…急に龍が話に入ってきてびっくりしたけど、私たちは会話を続けた。
龍
ま、気にすることねーよ!そのうち直るって〜
凛
…そんな保証、どこにもないと思うけど
龍が気楽に言ったのに対し、凛は恐ろしいほど冷たい声で言い放った。
…本当に嫌だって言う気持ちが心の底から伝わってきた。
そりゃ、真面目に取り組んでほしいよね…大会だって近いんだし…
私たちがそんなことを話していると…








キーンコーンカーンコーン…
ホームルーム開始のチャイムがなった。

それと同時に桜庭先生が教室の中に入ってくる。

みんな、慌てて自分の席に戻っていった。
桜庭先生
おはようございます。早速、来週の…















この時、ボーッとなんかしてるんじゃなく、ちゃんと先生の話を聞いているべきだった。



一週間後、さらにその先の私がとてつもない後悔をするなんて────

プリ小説オーディオドラマ