テスト初日が終わってから1週間が経った。
あの地獄の初日が終わってからも地獄の日が3日続いた。
みんなの様子を見てみても、確実にいい点数が取れた!と自慢する人は1人もいなかった。
…それもそのはずだ。今回のテストはあまりにもレベルが高すぎたのだ。
そして今日は……テストが返却される日だ。
昨日からなんとなーく空気が重いのは…私の気のせいだろうか…
私は落ち込んだまま席に着いた。
そして…地獄のテスト返却が始まる────
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ザワザワザワ
この瞬間から教室中は一気に騒がしくなった。
テストを受け取って歓喜するもの、落胆するものなど様々な人の様子が見られた。
全教科が返されたところで桜庭先生が声をかけた。
気の抜けた返事が帰ってきた。
桜庭先生はそんなのを無視して生徒達に個票を配りはじめた。
また教室中が騒がしくなってきた。
不安になってしまってもしょうがない。
ところで…それぞれの点数がどうだったか知りたいって?
…デリカシーのない人たちねぇ。ま、別にいいけどさ。
全体的に言えばそれなりに良かったとは思う。でも、個人的にはもう少し点取りたかったな〜っていうのが本音。
私は慌てて個票を取りにいった。
渡される時に桜庭先生がそう呟いた。
私は個票を軽く開きながら席に戻っていった。
私はさらっと流した。
ちなみに言うと、一応全教科平均点は超えていた。
そしてそして。凛と龍と宇根っちの結果はどうだったかと言うと……全員教えてくれなかった…(´・ω・)
…ま、順位発表を楽しみにするとしよう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。